形だけの夫婦生活、いわゆる「仮面夫婦」として生活することは、精神的にも辛いことだと思われます。しかし、夫の浮気に気づいたのをきっかけに「仮面夫婦になろう」と決意した妻の話は、意外と多く耳にします。あえて仮面夫婦を選択した理由と、スイッチが入った瞬間について話を聞きました。
夫に対して感じる「軽蔑」の気持ち(陽子さん/35歳/歯科衛生士)
浮気に勘づいたときはショックで、不安もいっぱいでした。でも確信もないし、疑って喧嘩になるのも怖くて、なにも聞けないままだったんです。でもその疑惑は、すぐに確信に変わりました。 旦那の通勤カバンから、避妊具を発見してしまったんです…しかも、箱で。こんなものを誰かにもらうわけがないし、使う必要があるから持っているんですよね。あまりのショックに気が動転するばかり…切り出すにしても、どう言ってよいやら。 そんな状況にまったく気づいていない旦那は、息子には「今度ヒーローショーに行こうぜ!」「パパが本を読んであげるよ」と、いつものやさしいパパの顔で笑っています。私と2人でいるときとは大違い。浮気しながら子どもの前ではいい顔する旦那に、心底うんざり。 なんだかばかばかしくなって「そんなにいいパパを演じたいなら、お好きにどうぞ」という気持ちになり、「こうなったら、仮面夫婦になろう」と決意…どうせいままでと、何も変わりありませんし。浮気されて悔しいという思いよりも、軽蔑のほうが大きいです。