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焼肉を食べに行くとさまざまなメニューがあります。どれもおいしそうなのですが、頼んでしまうのはいつもの定番の部位になってしまう。そんな経験はないでしょうか。


いろいろな部位があり、それぞれの特徴を知っていれば躊躇せずに頼むことができるのかもしれません。頼んではみたけれど、好みではなかったらどうしようといった不安も解消できるでしょう。


焼肉屋さんで提供されるさまざまな部位のお肉には、いったいどんな特徴があるのでしょうか。

 

■定番の部位はカルビやロース

焼肉屋さんで頼む肉の定番と言えば、やはりカルビではないでしょうか。育て方によってはサシが入りやすく、その味もしっかりと濃厚な味で、いかにも脂の乗った牛肉を食べているといった感じですよね。牛の脂の甘みが口いっぱいに広がります。


カルビというのは韓国語でアバラ骨のことをいうのですが、料理においてはそのアバラ骨の間の肉のことを言います。日本での部位でいうところの広い意味でのバラ肉となります。そのアバラ骨についた状態で骨ごと提供されるのが骨付きカルビです。


もう一つの定番がロースですね。細かく言えば肩ロース、リブロースに分類できます。大きな部位ということもありますし、脂がのると適度に霜降りになりますし、風味もよいです。薄切りにしてもおいしいので、カルビよりは薄切りで提供されるケースも多いようです。すき焼きにも最適の部位となっています。


カルビやロースとは少し異なりますが、タンも定番のメニューですよね。こちらは英語で舌という意味です。焼肉で使用されるのは舌の先の部分が多いようです。根元の部分に関しては、鮮度が高ければ刺身でも食べられるほどの部位なのです。タレよりは、レモンで食べるケースが多いです。

 

■定番のホルモン

カルビやロースと並んで人気の定番となっているのがホルモンではないでしょうか。ホルモンと一口にいってもその部位は多岐にわたります。


まず、胃ですが、牛の第一胃がミノと呼ばれます。歯ごたえのある部位なので食べやすいように切り込みが入れられています。第二胃がハチノスと呼ばれますが、これは見た目が蜂の巣のように見えることからそう呼ばれています。あっさりしていて食べやすい部位です。


第三胃がセンマイと呼ばれます。生センマイは湯どおししているケースが多く、その表面の灰色の部分を湯むきしたものは白センマイとして提供されています。第四胃がギアラです。お店によっては赤センマイとも呼ばれます。牛の胃の中では味が濃厚な部分でしっかりと焼いて脂を落とせばかなりおいしい部位なのです。


牛の胃は生物学的にはこの第四胃が本来の胃で、第一胃から第三胃は食道が進化したもののようです。


人気のハラミは実は分類でいうとホルモンとなります。横隔膜あたりの部位になり、赤身の肉に見えるのですが、実際は内臓肉なのでカロリーもそれほど高くないのです。内臓肉なのでサシもほとんどありません。