気にしすぎやわがままじゃないことを知って

── 診断書を提出し、センター試験は「受験上の配慮」のもと別室で受験されたのですね。
高岡さん:はい。ただ、センター試験は大丈夫でしたが、2月に私立受験があって、当時は私立受験まで配慮申請の手が回らず、申請していませんでした。「音の影響で試験に落ちたくない」と強く思いながら、どうにか乗りきることができました。
── その後、大学生になって症状は落ち着きましたか?
高岡さん:大学生以降、今も含めてほとんど症状が出ないです。大学生のころはコロナ禍だったため、オンライン授業が多かったこと。また、実家を出てひとり暮らしを始めて環境が変わったことで、トリガーを聞く機会が減っていき、自然と消えていきました。今は鼻をすする音も、咳払いの音も多少は気になることはありますが、以前に比べたら全然ないですね。
── ミソフォニアはまだまだ研究途中です。当事者としてどんなことを伝えていきたいですか。
高岡さん:まだまだ知られていない症状なので、まずは知ってもらえたら嬉しいですね。なかには「気にしすぎ」「わがまま」と言われてしまう人も一定数いるようですが、そうではないと。それに、音を出している人は何も悪くありません。ミソフォニアへの理解が広がることで、当事者だけではなく、その周囲の人たちもみんなで過ごしやすい社会になったらいいなと思っています。
取材・文:松永怜 写真:高岡稜