念願の「SASUKE」出場を果たすも、わずか5秒で池ポチャし放送は全カット── 。そんな苦い挫折を味わいながらも、ボディビル大会で優勝を果たしたイケメン経営者の河野泰佑さん。悔しさをバネに突き進む彼が、筋トレから得た独自の仕事術や、今なお追い続ける夢への執念を明かします。

夢だったSASUKE出場は5秒で失格

河野泰佑
トレーニングを行いながらふだんは代表取締役を務める河野さん

── 河野さんは先日、31歳でBEST BODY JAPAN関東大会のベストボディ部門ミドルクラスで優勝。イケメンボディビルダーとしても話題になっていましたね。実は以前に人気番組『SASUKE』に出られたこともあるそうですね。

 

河野さん:そうなんです。昔からSASUKEが大好きで24歳のときに初出場しました。初めてSASUKEに挑戦したのは高校3年生のときで、当時はオーディションの最終選考で落選。そこから5年連続で応募したので、10代のころからトレーニングは続けています。

 

SASUKEにはどうしても出たくて何度か応募していたら、やっと目に留めてもらい、最終的には合格できました。番組から合格の電話をもらったときは、大泣きしましたね。そこから知り合いなどが増え、紹介してもらい本番さながらのセットで練習させてもらって本番に挑みました。

 

── SASUKE初出場はどうでしたか?

 

河野さん:それが念願かなって出ることができたのに、たった5秒で池に落ちてしまいました。特に面白い落ちかたをしたわけでもなかったので、テレビ放映でもカットされてしまい…。せっかく出場できたのに本当に残念でした。後日、出場者に配られる完全版のDVDには挑戦者全員の姿が収録されているので、それで自分の姿を目に焼きつけました。

 

周囲にも「出場するからぜひ放送を見て欲しい」と言っていたのに、放送すらされないなんて本当に恥ずかしい限りです。

 

── 現在、ボディビルをされているのは、SASUKEの延長線上なのでしょうか?

 

河野さん:トレーニングで体が変わる楽しさに目覚めたのは、たしかにSASUKEを目指していた19歳のころからですね。ただ、若いころはあまり知識もなかったので、たくさん食べてたくさん動けばいいと思っていました。そのあとはただただ大きな体になればいいと、ラグビー選手のような肉づきのいい体型を目指していた時期もありました。ただ、そのやり方が違っていたことが、2023年に初めてボディビルの大会に出てわかったんです。

悔しさをバネにボディビル大会で優勝

── どのようなことがきっかけだったのでしょうか?

 

河野さん:実は28歳のときに縁があり恋愛リアリティ番組『Girl or Lady 〜私が最強〜』に参加させてもらい、そこでボディビルの大会・BEST BODY JAPANに出ている方に出会いました。僕も体にまあまあ自信があったので、BEST BODY JAPANの地方大会に出てみたのですが、全国大会の一歩手前で負けてしまって。自分としては遊び半分で出たつもりだったのに、負けたことが想像以上に悔しくて。それでもっと知識をつけてトレーニングをしようと、コーチなどをつけて鍛え始めたんです。

 

── それが先日のBEST BODY JAPAN関東大会のベストボディ部門ミドルクラス優勝につながったのですね。

 

河野さん:そうなんです。今は11月にある日本大会優勝に向け、トレーニングに励む日々です。今後は経営者として日本一&総合優勝をすることが目標です。

 

また、フィットネス業界全体を盛り上げることも僕の目標なので、自分の会社ではマッチョ採用というのも行っています。

 

 ── マッチョ採用ですか?

 

河野さん:トレーニング推奨のための採用ブランディングで、重視するのは心身を鍛え、自分を高め続けられるかという点。学歴や経歴はいっさい関係ありません。トレーニングをすることは体を鍛えるだけではなく「自己管理力」「継続力」「逆境に折れないメンタル」が必要です。トレーニングからは仕事への向き合い方、メンタル整え方を学ぶこともできます。マッチョ採用をすることでそのような人材が集まればいいと思っています。

トレーニングが仕事やメンタルにも生きている

河野泰佑
現在は弟とともに会社を経営している

── マッチョ採用でもお話しされていましたが、トレーニングは体を鍛える以外にも河野さんにいい影響を及ぼしているのでしょうか?

 

河野さん:トレーニングは体を鍛えるだけでなく、仕事やメンタルにもいい影響を与えてくれるんですよ。もちろん筋トレをすれば見た目が変わり新しい自分に出会えて、うまくいけばカッコいいとモテることもあるかもしれません。

 

でも僕自身、筋トレは目標達成の仕方を教えてくれるものだと思っています。まずは「胸筋がたりないので補いたい」「体を絞りたい」など、筋トレ前に目標を定めます。次に、その目標を達成するためのルーティンを作る。実施するなかで、失敗することもありますが、その都度反省し、先輩や師匠にも相談しながら次に活かす。それが仕事など他のことにも生かされていると僕は思うんです。また、メンタル面にも生かされていて、筋トレを通じて僕は目の前のことに集中できるようになりました。

 

── どういうことでしょうか?

 

河野さん:なにかを変えたいと思ったときに過去や天気、未来のことなど、自分の力で変えられないことを気にしても仕方ありません。筋トレは努力することで自分の体を変えることができます。なにか変えたいときは自分の意思で変えることができることをするしかないと筋トレを通じて思えたことで、どうにもならないことは考えず目の前にあることに集中できるメンタルになれたと思います。

 

── 肉体だけでなくそのメンタルがあれば、次回のSASUKEではもっと活躍できそうですね。

 

河野さん:今もファーストステージクリアを夢見て毎年挑戦していますが、あれ以来まだ出られていません。SASUKEは一般人がメディアで活躍できる夢のある場所なので、また出たいと思っています。 

 

取材・文:酒井明子 写真:河野泰佑