「信頼も仕事も失い、正直、人生終わったと思った…」と過去を振り返るのは元お笑いコンビ・2700のツネさん。波瀾万丈な人生の果てに彼が辿り着いたのはダンスフィットネスの「ZUMBA」でした。現在、トレードマークのド派手なネオンカラーを封印し、「1年後に1万人と踊る」を目標に掲げ、地道な普及活動を続けています。

仕事なく「人生終わった」から目を向けたこと

ツネ
謹慎後に仕事がほぼなくなり、先輩に誘われエアコンクリーニングで生計を立てていたツネさん

── 2008年に、八十島(やそしま)さんとお笑いコンビ「2700(にせんななひゃく)」を結成し、「右ひじ左ひじ交互に見て」のリズムネタで話題になったツネさん。最近、ZUMBAインストラクターとして「1年後に1万人とZUMBAを踊る」という目標を掲げ、SNSで発信しています。ZUMBAはラテン系の音楽とダンスを融合させて創作された、コロンビア発祥のダンスフィットネス。細かいステップを覚える必要はなく、インストラクターの動きを見て真似するため、初心者でも気軽に参加できるのが魅力だそうですね。

 

ツネさん:2011年にキングオブコントで準優勝しましたが、2019年、闇営業問題で謹慎して仕事がほぼなくなるなど紆余曲折ありました。信頼も仕事も失い、正直、「人生終わった」と感じましたが、多くの人の励ましや支えを得て、「みんなに恩返ししたい」「もう一度みんなを笑顔にする側に戻りたい」と強く思い、自分がやりたいことや、まわりを笑顔にできることを模索してきました。

 

そのなかで、「自分は踊っているときが一番楽しい」と気づいたんです。「2700」でもリズムネタで踊っていましたが、ダンスをちゃんと習ったことがなかったのでスタジオに通うように。そこでZUMBAに出合いました。「面白い動きをするな」と、一度レッスンを受けてみたら、めっちゃ楽しくて。ZUMBAは健康を重視したフィットネスですが、見るだけでも楽しめますし、音楽は人を明るくしてくれます。

 

エアロビクスはすでに藤崎マーケットさんがいらっしゃるので、「僕が芸人としてやるならZUMBAだ」と。将来は芸にもいかすべく、まずはZUMBAにエネルギーを全振りしようと、真剣な気持ちで2025年にインストラクターの資格を取りました。

 

目標は大きく「1年後に1万人とZUMBAを踊ること」。だって、芸人のツネがZUMBAで1万人集客したとなれば、きっと話題になりますよね。ひとりでは難しいので、協力してくれる組織や人を探しながら実現の方法を考えているところです。

膝の大手術を経験「黒髪にして落ち着こう」と

── ZUMBAは、世界150か国以上1500万人以上の幅広い年代の人たちが親しんでいるそうですね。ツネさんは40歳を過ぎてZUMBAに出合いましたが、インストラクターになって変化はありましたか?

 

ツネさん:生徒さんの前で元気に踊ってお手本になれるようにと、健康意識が高まりました。インストラクターの人たちは身体を意識してピラティスやヨガなど、他の資格を持ち、自分で鍛えている人も多いです。僕は腰を痛めやすく、これまでは腰痛ベルトを巻いてその場しのぎで治していたのですが、インストラクターになってからは考えを改め、ふだんの姿勢を矯正して、自分の力で根本から変えようと努力するようになりました。毎日、ストレッチポールに乗って身体を整えています。

 

── インストラクターは生徒さんの目標にもなりますものね。実際にZUMBAを教えてみて、いかがでしたか?

 

ツネさん:資格をとってまだ1年たらずなので経験は浅いのですが、各地のイベントやスタジオでレッスンさせていただきました。ちょっと芸人の顔で笑いを取り入れたりして楽しくやっています。「ツネさんだ!」と、驚かれることもありますね。まだまだZUMBAネタを作るまではいきませんが、まずはインストラクターとしてがんばり、自分のなかでZUMBAをしっかり落とし込みたいと考えています。

 

── 私もZUMBA経験者ですが、リズムネタで大人気だったツネさんがインストラクターなら、楽しいレッスンになるに違いないと思います。

 

ツネさん:でも、じつは今、残念ながら踊れてないんですよ…。2025年12月に別の運動が原因で膝の半月板を損傷し、手術を受けました。日常生活を送るうえでは手術の必要はなかったのですが、僕は本気でZUMBAを踊りたいので手術を決意しました。

 

手術から回復までには1年近くかかるのですが、術後2か月ごろにあせってムリをして動いたことで、状態を悪くしてしまって。「けがに負けずに踊り続ける!」という気持ちを維持するために意識的に髪をネオンカラーに染めていましたが、現在は黒くして、服も黒中心にするなど、気持ちを落ちつかせて、「しっかり休んで回復しよう」「一度落ち着こう」と、膝を治す努力をしているところです。手術からもうすぐ10か月、8割くらい回復してきました。