カップルの4組に1組の割合で、不妊検査や不妊治療の経験があるという現在、タレントの藤田ニコルさんの母・ままるんも、娘の不妊治療中に「どう接したらいいかわからなかった」とその経験を語ります。「孫がほしい」と娘に言ったことを反省したという母心について伺いました。
お宮参りの投稿が炎上「思わぬところに飛んだ」
── 娘さんがSNSに上げたお子さんのお宮参りの投稿に対して、「病気で子ども産めない人の気持ち考えたことありますか」というコメントがあり、その後、さまざまな議論が巻き起こりました。一緒にお孫さんのお宮参りに行かれていたそうですね。
ままるん:最近、Xをあまり開いておらず、最初は知らなかったんです。でも、私のインスタグラムのフォロワーが一気に2000人増えて「なんだろう?」と思ったら、娘のお宮参りの投稿がすごいことになっているのを知りました。

みなさんからのコメントに続いて乙武洋匡さんが「手足ない人の気持ち考えたことありますか」とコメントして、にしたんクリニックの西村社長も「髪の毛がない男の気持ちはわかるのか?」と続いて。それに対するみなさんのコメントが面白くて、「これは大喜利だな」と思いながら見させていただきました。一緒に行ったお宮参りの投稿が思わぬところに飛んでしまったのは驚きましたが、娘も赤ちゃんのお世話で忙しいですし、私たちは気にしてないので大丈夫ですよ。
娘のブライダルチェックで「今までなんてことを」
── お孫さんの誕生は喜びもひとしおだと思いますが、娘さんは結婚を機に26歳で受けたブライダルチェックで卵子の数が40代並みと告げられ、不妊治療を経て出産を迎えたことを公表されています。親の立場としてはどんなお気持ちでしたか。
ままるん:本当に失礼なんだけど、結婚する前から私は娘に「孫がほしい」と言ってしまっていたんです。孫ができることを、夢見てしまっていてね。検査の結果を娘から聞いたときは、娘と同じようにショックを受けて、一緒に落ち込んでしまいました。「今までなんてことを言ってしまっていたんだろう」という反省とともに、「ひどいこと言っちゃった」って。
これからどう接したらいいのか考えてしまいました。うちは、親子の距離が近くてしょっちゅう会っているし、なんでも話す仲です。変に私が励ましたところで、もし授かれなかったときのことを考えると、安易に声をかけられませんでした。
── 不妊治療をしている方の意見を聞くことはありますが、親御さんの気持ちは表にあまり出ていませんね。
ままるん:子どもが小さい頃の子育ては、ある程度、自分が経験したことのなかから伝えられることが多かったと思うのですが、娘の不妊治療へのチャレンジは自分が経験したことがないことでした。
やっぱり心配だから、この先どういう治療をしていくんだろうと私も不安になってしまって。でも、私も娘と一緒に知識を増やしていったら、もしかしたらよからぬタイミングで余計なことを言ってしまうかもしれないと思ったんです。それに気づいてからは調べることをやめて、無知の状態で、娘の動向を見守りました。
不妊治療で気づいた「何もできない親も苦しい」
── なるほど。「あえて知らない」ようにしたんですね。
ままるん:知ったところで、親は何にもできないんですよ。娘は自分で病院や先生、方法を決めたのですが、産むのは娘なので、やっぱり自分が納得できるのがいちばんいいと思うのよね。娘から経過の報告を受けて、「へぇ〜、そうなの。すごいね。ママは知らないことばかりだわ」と感心していました。本当に今の医療はすごいです。
私からアドバイスをすることはまったくなかったんだけど、ひとつだけ伝えていたのは、「どんな結果になったとしても幸せになれるし、ママはあなたの味方だから大丈夫」ということ。もちろん子どもを授かれたらいいけど、そうじゃない場合もあるということは、伝えておこうと思いました。
── カップルの4組に1組の割合で不妊検査や不妊治療の経験があると言われています。今は反抗期がないお子さんもいますし、親子の距離が近いご家庭も多いという話もよく耳にします。
ままるん:親子関係はそれぞれで、うちのようになんでも話すタイプの親子もいると思いますし、あえて何も話さないという人もいると思います。当事者の娘夫婦がいちばん大変なことはもちろんだけど、何もできない親も苦しんでいますし、私は、娘を産んだという自分の責任まで感じてしまっていて。でも、精神的なつらさを受け止めて、寄り添ってあげることで娘が少しでも気持ちが楽になるならと思っていました。人によって、話すほうがいい方と、知られたくない方と両方いますよね。
仕事をしながら不妊治療に通うことは精神的にも体力的にも負担が大きかったと思います。正解もわからないし、ゴールがいつ来るかもわからないことを続けるのは本当に大変です。子どもは授かりものというけれど、本当に奇跡だということを孫の誕生で実感しました。