改善しない数値にいよいよ透析の話も出て

── 不摂生だけが原因だったのでしょうか。
クボケンさん:いえ。だいぶ後になって、腎臓移植手術をするときに判明したことなのですが、先天的に腎臓が弱かった可能性があるようです。僕は小学校高学年のときに腎盂炎という、腎臓にばい菌が入る病気にかかっていたのですが、それもどうやら生来の体質的な弱さが原因だったようです。もともと弱かった腎臓に、20代の不規則な芸人生活が乗っかって、悪化を早めてしまったのかもしれません。
ただ、痛みが出てからそうした生活を5年ほど繰り返していた頃、「かなり状態が悪くなっているので、もううちの病院では見られません」と言われました。別の腎臓専門医がいる病院の紹介状を渡されたんです。さすがにドキッとしました。
紹介された腎臓内科で調べてもらったのですが、クレアチニンという腎機能の数値が成人男性では1.00 mg/dL以下で異常なしだとしたら、僕は2.2mg/dLという、危険値であることがわかりました。
── そこから本格的な治療が始まって。
クボケンさん:1日3回の服薬と塩分制限が主でしたが、生活が不規則な芸人ですから、薬の飲み忘れをすることもありました。月1回の定期検査ではなかなか数値が変わらなくて先生から「本当に飲んでる?」と問い詰められたときには、つい「飲んでます」と嘘をついちゃったことがあって。「じゃあ、薬をもっと強くしなきゃダメだ」と言われて「すみません、嘘つきました」と慌てて訂正したこともありました。
それでも自分なりに生活を少しずつ変えていったつもりですが、クレアチニン数値は下がらないどころか、逆に3…4…5と上がり続けて。とうとう先生から「クレアチニンの数値が8になったら透析の検討を」と宣告されてしまったんです。「とんでもなく大変そうな選択肢が出てきたな」とショックを受けました。