「子どもいるけど、夜出られるタイプ?」友人の言葉にハッとした
── つらい経験をされたんですね。振り返ると第1子は、2020年のコロナ禍での出産。復帰に際して、ご家族の協力はどのように?
菊地さん:わが家は夫婦双方の実家が地方なので、助けを得にくい状況でした。とくに1人目のときはコロナ禍だったので、北海道の私の両親も地方に住む夫の両親も移動制限のため東京に来られず、私が仕事のときは、夫と保育園で乗りきりました。2人目からは、両親が近くに来てくれたので助かっています。
私も夫も仕事が変則的なので今はアプリで予定を共有し、そのつど、対応しています。ただ、イレギュラーなことが起こり、「お迎えどうしよう…」と週に何度かはヒヤッとすることがあります。今日はこの取材の5分前に娘と帰宅して、取材後には習いごとの体操へ。オンラインで仕事をしていると、途中で娘が膝に乗ってくることもしばしばで、いつも「すいません」って感じです…。
── いえいえ、子育てと仕事を両立されているのは素敵です。シッターさんなども利用されているかと思っていましたが、家族で対応しているのですね。
菊地さん:今までに、シッターさんにお願いしたのは一度だけです。「母親である私よりもシッターさんになついたらどうしよう」とか、初めての子育てでわからないことも多く、当時は余計な心配をしてしまって。このあたり、何が不安かというのも本当に人によりますね。
産後、友人から「亜美ちゃんは子どもがいるけど、夜、出かけられるタイプ?」と聞かれて、びっくりしたことがあります。第1子のときは、そんなこと考えられなかったのですが、冷静に考えてみると、家族が子どもを預かってくれて、子どもも母親の心情的にもOKならば、夜、ひとりで外出できる人もいるんだなぁと。私、てっきり「子どもがいると夜は外に出られない」と思いこんでいました。これも、産む前は気づかなかったことです。「母親だからこうしなきゃ」「こうあるべき」という無意識の思い込みにとらわれていた自分に気づくきっかけになりました。
取材・文:岡本聡子 写真:菊地亜美、株式会社レプロエンタテインメント