意識を変えられないおじさんの気持ちもわかる?
──「地方女子プロジェクト」の声を、いちばん届けたい相手は誰ですか?
山本さん:共感という点では地方在住・地方出身女性にも向けていますが、いちばん届けたい相手は男女の待遇改善の鍵を握る、地方のステークホルダーである年配の男性です。SNS発信が届きにくい層なので、新聞などの紙媒体や講演会などにも力を入れています。
講演会や勉強会での反応は、「そもそも地方における女性の仕事の選択肢の少なさや賃金格差、固定観念・習慣を問題だと認識していなかった」というケースが多く、「都会がキラキラしているから女の人は出ていっちゃうんじゃないか?」「今回、初めて女性活躍のテーマで勉強会に参加して現状を知った」という反応がまだまだ多いです。
いっぽうで講演後、「本当に、結婚や子どもに関して無意識に女性へ質問をしていた。今後はそうした質問はしないし、周囲で聞いている人を見かけたら止めに入りたい」と、おっしゃる方もいました。講演会などで面と向かって話すと否定的な反応は少ないですが、YouTube動画へのコメントには、男性によるものと見られる「(結婚や経済面など社会からのプレッシャーで)男のほうがつらいんだ」という内容が多く見られます。
私たちは、地方で暮らして働く女性にステレオタイプな役割を求める人に対して、対立ではなく変化を望んでいるのですが、意識変革は本当に難しいです。私の父もたまに「意識を変えられないおじさんの気持ちもわかる」とつぶやくので、私もため息をつきたくなることがあります。
── なるほど、なかなか難しいですね。
山本さん:現在60、70代の女性たちが経験していたことが、そのまま私たち若い世代に残っており、地方では何も変わっていない現実に唖然とします。でも、以前は問題だと認識すらされていなかったテーマが、こうして当事者が「イヤだ」と声を上げ始めて、課題として表面化しているのは大きな変化です。