術後2週間は「うつ伏せ生活」体をベットに縛って

── 日本の病院での診断はどうでしたか?
松本さん:網膜の中心にあって視力に影響を与える黄斑部に穴が空いていて、それをふさぐことはできませんでした。ただ、眼球を残せることになり、僕にとってはすごく喜ばしかったです。そこから事故のときに負った外傷や網膜剥離を治すための手術をすることになったのですが、術後がとにかく大変でした。はがれている網膜を眼球に張りつけるために手術では目の中にガスを入れたのですが、それが抜けないようにするためには2週間ほど顔を下に向けておく必要がありました。つまり、ずっとうつ伏せで生活しなければならなかったんです。
コロナ禍でずっと入院させてもらうことが難しかったため、病院の近くのホテルで過ごすことになったのですが、まず心配だったのが寝返り。手術前にもうつ伏せ寝をしてみたのですが、どうしても寝返りをうってしまうんです。その対策としてホテルの方にお願いして、夜はうつ伏せの状態のまま浴衣の帯でベッドにくくりつけてもらっていました。
── 日常生活はどのようにされていたのですか?
松本さん:食事はあるメーカーさんがうつぶせでも食べられる、完全栄養食を提供してくれました。最初はこの食事だけで健康に過ごせるのか不安でしたが、結果的には体の調子もよかったです。お風呂は2週間我慢でしたね(笑)。一度、検査のために病院に行ったのですが、そのときもずっと下を向いて歩いていました。