「なんとかやりくりしているのが現実です」。会津推しが高じて、現在は東京と福島の二拠点生活を送る大林素子さん。タレントの優雅な生活スタイルにも思えますが、実情は「おしゃれや旅行を我慢し、交通費を捻出する」日々だそう。きれいごとだけではない移住のリアルと街への愛を語ります。
交通費だけで数万円「優雅」とは程遠い二拠点生活の現実
── 現在、福島県会津若松市と東京の「二拠点生活」を送る大林さん。ただ、二拠点生活への憧れはあっても、金銭面でなかなか踏み出せない人は多いですよね。
大林さん:私の場合も決して資金に余裕がある、「優雅な別荘暮らし」ではないんです。洋服代や旅行代を削って、二拠点を行き来する交通費や家賃に回し、なんとかやりくりしているのが現実です。
東京と会津を往復するだけで数万円かかるので、仕事のタイミングに合わせて帰省して交通費を抑えたり、その合間に会津でできる仕事を探したりと居場所づくりに励んでおります。
── 金銭的に余裕がないなかで、なぜ会津に住もうと思われたのでしょう。
大林さん:子どもの頃から歴史が好きだったんです。出身の東京都多摩地区といえば、新撰組副長・土方歳三の故郷です。ゆかりのある人物から歴史に興味をいだき、新撰組を名付け、作った、会津藩にも次第に関心が広がりました。
実は10年ほど前から年50泊以上も会津に通っていたんです。ただ、観光のハイシーズンになると一番高い温泉宿しか空いていないこともあって。「これなら安いアパートを借りたほうがお得だな」と、部屋を借りました。今年で8年目になります。東京と比べて物価は安く、今借りているマンションも、オートロック付きで家賃は3万円台。この安さには本当に助けられています。

── 年間50泊の「推し活」から始まった二拠点生活だったのですね。
大林さん:会津は歴史の宝庫。どれだけいてもまったく飽きないんです。市内にはもともとお城の一部だった場所があちこちに残っていたり、老舗のお店に行くと壁に刀傷が残っていて、「これ、戊辰戦争のときのものだよ」と教えてもらうことも。日々歴史に触れながら暮らしているような感覚ですね。
私の「歴史好き」が浸透してきたおかげで人脈もどんどん広がって、今では会津松平家の14代当主とも大親友になりました(笑)。土方歳三が入った東山温泉やお城がある街を歩くだけで、心が癒やされたり、満たされた気持ちになります。とはいえ、「好き」という気持ちだけでは食べていけないのが現実です。「会津での生活費は、会津で働いて稼ぐ」を目標に頑張っているところです。