「とにかく逃げたかった」バッシングの裏側にある真実
── その後、メディアでは「隠し子」と騒ぎ立てられ、バッシングを受けました。
ルビーさん:私としては、最初から何も隠していません。ただ、誰からも「子どもがいるの?」と聞かれなかったから、言わなかっただけです。記者会見を開いたときも「嘘をついていた!」と謝罪を求められて。「私は何を謝るの?」という気持ちでした。何も悪いことをしていないのに、って。
その後もトラブルが重なり、気持ちが爆発してしまって…すべての仕事をキャンセルしてフィリピンに帰りました。迷惑をかけたことはよくわかっています。でも、あのときはそうするしかなかった。とにかく休みたかった。逃げたかった。そして、唯一の心のよりどころだった家族の元に戻りたかった。その一心でした。
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「大切な人を守るため」に選んだ仕事が、結果として、大切な人との最期の時間を奪ってしまう。この矛盾に、胸を締めつけられるのは、あなただけではないはずです。
「逃げたかった。家族の元に戻りたかった」。ルビーさんの叫びは、責任感という鎖で自分を縛り付けている私たちの本音かもしれません。正論では片づけられない後悔を抱えながら、それでもまた、今日へ踏み出す。形は違えど、私たちは皆、同じ葛藤の中にいるのかもしれません。
取材・文:大夏えい 写真:ルビー・モレノ