奥様会に行っても行かなくても。「人は人」という空気に救われた

── アメリカでは「奥様会(ワイブスミーティング)」という独特の文化があります。ドジャース時代は特に盛んで、一度に20〜30人ほど集まることもあったそうですね。
早穂さん:奥様会のメインはボランティア活動ですが、家族が球場やキャンプ地で楽しめるファミリーデーというイベントやオーナーが主催するチャリティパーティなど、家族が参加するイベントが多くて、最初は驚きました。1年目は何とかこのチームに馴染みたいと意気込み、ほとんどの活動に参加しました。その後、2018年に長男の出産があり参加できないこともありましたが、それで気まずくはならず、とても居心地の良い環境でした。
日本だと「毎回顔を出した方がいいかな」と周囲を気にしてしまいそうですが、アメリカの自由な雰囲気に救われましたね。
手作り弁当に全米が驚愕?メジャーで貫いた「食のサポート」
── 料理に関しても意識が違うそうですね。
早穂さん:メジャーリーグの選手は球場で用意してくれるビュッフェスタイルの食事を持ち帰り食べる方が大半でした。娘の学校の保護者の方も、ヴィーガンや冷凍食品を多用している家庭、シェフを雇っているなど、それぞれの家庭でいろいろなスタイルがあり、料理に対する価値観も多様だと感じました。
そんななかで、夫が登板後に私が作ったお弁当を食べていると「すごいね、美味しそう!」と周りの選手やご家庭が声を掛けてくださったそうです。お弁当は、試合後にすぐに栄養補給して回復力を高められるように考えて作っていました。私はもともと料理が好きで楽しみながら作っていただけですが、そうした「日本の家庭料理」が夫のコンディションだけではなく、気持ちの面でも支えになっていたのかと思うと、とても嬉しかったですね。