「怒りの隣に座る」心理学で見つけた心の平穏
── 浮気が疑われる場合、話し合いはされるのですか?
池田さん:梅沢はいっさい認めないので、基本的に話し合いはしません。ただ、あまりにもムッと来たときは「どういうつもりなの?」と聞いたことがあります。でもあちらは、「そんなことは絶対にない!」と断固否定するか、はぐらかす…という感じで。結局、最後には夫が自分で笑い話にしてしまうんです。
── そんな梅沢さんを「許せない」と思ったことは?
池田さん:「許せない」と心底思ったことはあまりないですね。私、変わっているかもしれません(笑)。でも、 寛容というわけではありません。怒りはもちろん、「自分を粗末にされた」という悲しみもあります。ただ、私のなかで「離婚する」という選択肢がなかったので、それなら「なるべくムカつかずに生きていきたい」と思って心理学を学び始めました。
── 自分の感情をコントロールしようと。
池田さん:はい。そこで「怒り」という感情の扱い方について学びました。腹が立ったときは、「怒り」の感情を増幅させないように「怒りの椅子」というのをイメージして、その隣に座るようにして自分の感情を眺めてみると、見える景色が変わる感覚がありました。また、パートナーシップで何か問題があったときに、「切り崩す」ことで関係を保ち続けられる「自己重要感の預金」も意識するようになりました。
── 自己重要感の預金?
池田さん:相手からの思いやりや小さな優しさが、少しずつ預金のように積み上がっていくという考え方です。お互いの預金が十分に積み上がっていれば、何か問題が起きたときにも切り崩すことができますが、積み立てがない関係だと、一気に崩れてしまいます。まず自分から相手を大切にすることを意識しました。朝の「いってらっしゃい」というひと言でもいい。そうやって態度や言葉がけを積み重ねていくと、不思議と相手も応えてこちらを大切にしてくれるようになる。それが少しずつ関係の「預金」になっていくという感覚です。日常のひと言や態度からお互いを大切にすることが大事なんだと思います。パートナーとの関係を長く続けるのは簡単じゃないですからね。