バイオメカニクスを語る「研究者」としての顔
開発のきっかけは2024年7月に遡ります。大谷選手がトミー・ジョン手術を受け、打者専念で復帰を目指すなかで、「打撃時の右腕を守りたい」という依頼を受けたのが、打撃用サポーター開発の始まりでした。肘への負担を軽減するサポートライン(特定の部位を支えるための構造)を探るやり取りの中で、清家さんは驚いたのは、大谷選手の圧倒的な知識量です。
「フィードバックを受けるなかで、大谷選手はバイオメカニクス(生体力学)の知識も豊富で、動作学の専門用語を当然のように使いこなしていました。日々、勉強されているんだと思います。私たちはアスリートの感覚を研究レベルで見ていますが、トップアスリートの『本当の感覚』は新鮮な発見ばかりでした」

その後、投手復帰を目指すなかで、大谷選手みずから「(打撃用サポーターの)外側のみのサポート強度を緩めて投げたら感触が良かった」という気づきを共有。そこから、当初の打撃用だけでなく、投球専用サポーターの開発が本格化しました。