「イエス、フォーリンラブ」の熱狂から十数年。現在、ハジメさんは建築現場で働き、夏の酷暑には「2度の熱中症」で命の危険を感じるほど過酷な日々を送っています。かつてのスポットライトを捨て、なぜ彼は握力が消えるまで現場に立ち続けるのか。3歳の娘が自分のネタを口ずさむ姿に「やめてくれ」と願う切実な親心、そして相方・バービーと描く「熟成した未来」──。40代、プライドを脱ぎ捨てて、泥臭く進む先にあった光景とは。
「汗が止まらず、震えがきた」猛暑の現場で2度の熱中症に
── 2022年に会社を設立、木造住宅をシロアリ被害から防ぐため、ホウ酸を吹きかける仕事をしているハジメさん。まもなく繁忙期ですが、近年の酷暑の中での作業は、命の危険も伴うのではないでしょうか。
ハジメさん:6〜7月が暑さのピークですね。35度を超えると本当に命の危険を感じます。去年、東京で初めて30度を超えた日に「まだ大丈夫」と油断していたら、頭が急に痛くなって。ガタガタ震え始め、汗が止まらなくなりました。車にすぐ避難して冷房をかけ、なんとか回復しましたが、去年だけで2回の熱中症になってしまいました。気をつけているつもりなんですが、「つもり」ではダメですね。

── 現場ではどのような対策をされているのですか。
ハジメさん:熱中症になると握力がなくなり、ものが持てなくなるんです。こまめな水分補給はもちろんですが、気温が高い日は30分作業したら一度車へ避難し、体を冷やしてから現場に戻る。その繰り返しです。
娘のお迎えはパパの担当。会社設立で手に入れた「規則正しい生活」
── 芸人の仕事と違い、現場仕事は生活リズムも変わりましたか。
ハジメさん:基本は日祝休み、朝9時スタート。冬は16時、夏場は18時には終わらせる、本当に規則正しい生活です。朝は6時に家を出るので、娘の寝顔しか見られませんが、そのぶん保育園のお迎えは僕が行くようにしています。
── 自分のペースでスケジュールを組めるのは、子育て世代には大きなメリットですね。
ハジメさん:僕はもともと飲みに行くより子どもと一緒にいたいタイプ。自分の用事で子どもを預けてまで遊びたいとは思いません。園の行事も、今月の卒園式も休みにして出席します。働いたぶんだけ稼げるという意味では芸人と一緒ですが、スケジュール管理が自分でできるので、家族と過ごせる時間は多いですね。