警察から吉本への電話。届いたのは「孤独死」の訃報

── その後、2022年にお父さんが亡くなったと。

 

ムーディ勝山さん:自宅でひとり亡くなっていたそうです。定期的にヘルパーさんが来てくれていて、その人が見つけてくれたと聞きました。身寄りの連絡先がわからず、警察から所属する吉本興業に連絡が入りました。事務所経由で僕の元へ訃報が届いたときは、言葉が出なかったです。

 

── ムーディ勝山さんご自身が葬儀を執り行われたのですね。

 

ムーディ勝山さん:はい。一度は再会したけれど、結局は何もできないまま終わってしまいました。せめて最後は僕が、という思いでした。両親が離婚した当時のつらさを覚えている兄は来られませんでしたが、母と姉は来てくれました。

 

葬儀の後の食事でのことです。ビールを注文した際、「グラスをもうひとつください」と店員さんにお願いしました。せめて最期に、亡くなった父と一緒に飲みたくて。店員さんも僕たちの意を汲んで、静かに故人の分のグラスを置いてくれました。35年の空白を埋めることはできなかったものの、あの静かな時間は、僕なりの「最後の親孝行」だったのかもしれません。とても静かな時間でした。