人生、最後までわからないものです

── そもそもヨネスケさんが、テレビに出るようになった背景には、ご自身の家庭環境も影響していたそうですね。

 

ヨネスケさん:テレビに出たかったのは、有名になって父親を捜したかったからです。僕は家庭環境が複雑で、愛人の子なんですね。父親だという男性は別の家庭を持っていてほとんど顔を知らずに育ちました。

 

ヨネスケ
しゃもじをもって、インドネシア・ダニ族の晩ごはんを突撃

『突撃!晩ごはん』のオーディションのときに「なんでテレビに出たいんだ?」と聞かれて「父親を捜したいんです」って言ったら「おもしろい」と言われて採用された。結局、父親のことはわからなかったけれど、そのおかげで皆さんに愛される番組に出会えて、こうして顔を知っていただけた。

 

僕は自分のことを運のいい人間だと思っているんです。というか、そう信じることが大事。それはカミさんの影響でもあります。彼女はマイナスの言葉が嫌いで「ネガティブなことを言うと運が逃げる」って言うんです。だから僕も、彼女と出会ってからそういうことは言わないようになった。何事も「自分はなんてラッキーなんだ」と口にしていると、本当にいい運が引き寄せられて、福の神が巡ってくる気がしますね。

 

── その考え方が、いまにつながっているんですね。

 

ヨネスケさん:人生の最終章で彼女と出会えたことは、最高に運がいい証拠です。独り身はもう、嫌ですね。カミさんには「私より先に死なないでね」と、いつも言われています。師匠の桂米丸が99歳で亡くなったから、僕も負けてはいられない。100歳くらいまでは長生きして、彼女を見守り続けたいですね。

 

── 77歳の今手にしている、新婚のときめきとスキンシップ。これは最高の長寿薬になりそうです。これからどのような時間を過ごしていきたいですか。

 

ヨネスケさん:彼女によく言ってるんですよ。「絶対別れないでくれよな」って。僕にとっては人生で最後の恋ですからね。今は毎日が楽しくて幸せでしかたない。人生終盤で、まさかこんな幸せなことが待っているなんてね。人生、最後までわからないものだなと思います。

 

取材・文:西尾英子 写真:ヨネスケ