「シニアは恋愛に億劫」なんてもったいない

──「ひとりは嫌だ」というコロナ禍での孤独な体験が、次の出会いへの背中を押したのですね。

 

ヨネスケさん:今のカミさんに出会ったのは、そんな時期でした。共通の友人を介して出会ったのですが、明るく気さくな人柄に惹かれて。ネガティブな発言ばかりしていた僕に、「何言ってんの!しっかりしなさい」と、親身になって喝を入れてくれた。20歳も年下だけれど、頼りになる。すっかり心を掴まれました。

 

ヨネスケ
イチローと親交を持つヨネスケさんと再婚した妻の陽子さん。2025年7月米野球殿堂入りしたイチローの式典にも駆けつけた

── 昨今は、リスクを恐れて人との深い関わりを避ける人も増えていますよね。とくに年齢を重ねるほど、「もう自分なんて」「いまさらこの歳で」と恋や結婚をあきらめたり、遠ざけてしまう人も多いです。恋や結婚をためらう空気について、どう感じますか?

 

ヨネスケさん:今は女性も経済的に自立して、男性以上に稼ぐ方もたくさんいらっしゃいますよね。だからこそ、若い男の子のほうは腰が引けてしまって、恋愛や結婚に億劫に感じているとも聞きます。人間関係を深めるのが怖いんでしょうね。でも、恋をする楽しさを放棄してしまうのは、もったいないなと思うんです。人間同士だから行き違ったり、ケンカをしたりとトラブルもあるけれど、それがあるからまた楽しい。

 

シニアだって同じですよ。昔は高齢での結婚や恋愛は「年がいもなくみっともない」なんて後ろ指をさすような雰囲気があったけれど、今はずいぶん変わりました。76歳での僕の再婚を、みな「おめでとう」と祝ってくれた。だからこそ、シニアの皆さんも「もう年だから…」なんて言わずに、いくつになってもどんどん恋をしたほうがいいと思います。なんといっても、生きる活力が湧いてきますからね。

 

僕もコロナの時期は、生きていてもしかたないと鬱々としていたけれど、今は毎日がすごく楽しいし、もっと長生きしたいと思えるようになりました。

 

取材・文:西尾英子 写真:ヨネスケ