アラフォーで始まった、もう一度「新人」になる日々

── 2人のお子さんを育てながらアナウンサー業とコーヒー事業をやられているわけですよね。今はどんなタイムラインで動いていますか?
竹内さん:朝は2時か3時に起きています。
── 2時ですか!? まだ夜中ですよね?
竹内さん:でも、寝るのが早いんです。子どもと一緒に夜9時ぐらいに寝ています。ただ、最近は疲れすぎて、子どもに絵本を読み聞かせながら、私が寝落ちしてしまうこともあって…。目をひんむきながら眠気をこらえて、なんとかようやっと読み終わり、バタンッと寝るみたいな生活です。
── 2時に起きて、どう過ごしているのでしょうか?
竹内さん:そのときどきで、やらなければいけない作業をこなしています。たとえば、その日に販売するドリップバッグを袋詰めしたり、製品に貼るシールやコーヒーの情報を載せたカードをまとめて印刷したり、ポップアップストア用の写真を手配したりしています。
ひと通り作業を終えたら朝ごはんを準備して、6時頃に子どもたちを起こし、一緒に食べてから保育園へ連れていきます。でも、夜中から朝方にかけて仕事をする生活は、私には意外と合っているんです。寝起きのほうが頭の回転がよく、手際よく作業が進むんですよね。
── アナウンサー業とコーヒー事業、子育てを並行してやると、時間がたりないと感じるのではないですか?
竹内さん:子どもとの時間も大切にしたいので、帰宅後や土日は、できるだけ一緒に過ごすようにしています。それを言い訳にするつもりはありませんが、「時間がたりない」というのは、今いちばん大きな課題ですね。
── それでも、使える時間を目いっぱい使っていますよね。
竹下さん:限られた時間の中でやるしかないいっぽうで、成功されている方々の話を聞いていると「そもそもの前提が違う」と感じることもあります。みなさん、時間を最大限に使って、すべてをそこに注ぎ込んでいる方ばかりです。そう考えると、成功している方から見れば、今の自分のステージは「趣味レベル」に映ることもあるのかもしれない、と感じることはあります。
── 起業を発表して以来、メディアでは著名な起業家に成功までの道のりについて前のめりで話を聞く姿が印象的です。
竹内さん:みなさんお優しいので、ガツンと厳しいことはおっしゃらないのですが、メガネ製造販売チェーン「OWNDAYS」会長の田中修治さんに「焦らなくていいよ」とおっしゃっていただいたときには、心にグッときました。ただ、「趣味ではなく本気です」ということは、これからも行動で示していきたいですね。
── この挑戦をしてよかったと思える瞬間について教えてください。
竹内さん:最近40歳になりましたが、知らないまま人生を終えていたかもしれないことを、実際に経験できていると感じています。大きな発見がありましたし、人生そのものも、以前よりずっと豊かになりました。
新人アナウンサーの頃は失敗ばかりでしたが、今回もまた、まったく新しい分野での「新人生活」が始まり、失敗の連続です。アラフォーとしては正直、疲れることもあります(笑)。本来ならベテランに差しかかり、失敗を先読みして避けられる年代だと思うのですが、それでも今は、体当たりで向き合っているこの時間を楽しめています。だからこそ、この挑戦をしてよかったと思いますね。
取材・文:石野志帆 写真:竹内由恵