先輩女性芸人の姿に勇気づけられる日々
── 一歩を踏み出すのは簡単なようでいて、難しいことだと思います。
吉住さん:私は自分のなかのルールや信念で自分を縛りつけがちなタイプ。売れるまで苦労もしてきたから、お笑いに真摯に向き合わないといけないと勝手に思いこみ、恋するチャンスを逃してきています。
だけど、最近は少し考え方が変わってきて。たとえば、ラジオ番組を担当させてもらう機会があります。番組の中で私が感じている思いや悩みを打ち明けると、リスナーさんが共感して、私の等身大の気持ちを理解してくれる。そうした自分自身の思いを話すことによって、「お笑い芸人の吉住さんも好きだけど、ありのままの吉住さんも好きだよ」と、応援してくださる方もたくさんいると知ることができました。お笑い以外の自分にも価値があるのかも…と、自分自身で認められたというか。
これまでは、「こうであるべき」という固定観念や、思いこみで自分をがんじがらめにしていました。それをもう少しゆるめて、「楽になってもいいんじゃないか」と、やっと思えるようになってきたんです。
── 少しずつご自身との向き合い方が変わってきたのですね。
吉住さん:お笑い芸人になってよかったのは、周囲にカッコいい女性の先輩がたくさんいることです。たとえば、横澤夏子さんや紺野ぶるまさんなどは、子育てと仕事を両立され、尊敬のひと言です。また、同じ事務所の先輩である光浦靖子さんは、若いときからバリバリ仕事で活躍して、現在はカナダに留学。相方の大久保佳代子さんもいまもテレビにひっぱりだこで、みなさん最高にカッコいい。

先輩方はそれぞれ素敵で、「こういう生き方もあるんだ」と、前向きになれます。いまの私にはいろんな悩みがある。でも、女性芸人の先輩たちの背中がカッコいいから、きっと私にもいろんな道があるんだと思えるんです。追いかける背中があるって幸せなことですよね。
取材・文:齋田多恵 写真:吉住