お金がないのでジャンクフードを食べ、住まいも古いアパート。お笑い芸人・吉住さん(36)は、節約を徹底する日常でした。しかし、近年「お金は使ったほうがいいかも」と気づき、仕事や健康面でプラスに働いたそうです。でも、まだ財布を買うのはためらいがあるようで…。
終電逃したら徒歩で帰宅「3時間かかることも」
── 吉住さんは『第4回女芸人No.1決定戦 THE W(以下、THE W)』での優勝をはじめとして、さまざまなお笑いコンクールで高い評価を得ています。『THE W』の賞金1000万円は貯金一択だったと伺いました。一般的に、売れっ子お笑い芸人は派手にお金を使うイメージがあるのですが、吉住さんはとても堅実なイメージがあります。
吉住さん:お笑い芸人は浮き沈みの激しい職業です。芸人としてやっていけるかもわからないし、もしブレイクしたとしても、生き残れるのはごくわずか。そんな厳しい世界に飛びこんで大丈夫なの…?という思いがずっとありました。だから、大金を手にしても浮わつくことなく、地に足をつけて生きていこうと考えていたんです。
私は大学卒業後、お笑い芸人をめざして上京しました。『THE W』で優勝するまで、仕事もお金も本当になくて。収入が少なくても生きていけるよう、徹底して固定費を低く抑えるようにしていました。私が東京で最初に住んだのは、23区内の家賃4万5000円のアパートでした。
── 都内23区内で家賃4万5000円とは、かなり安いと思います。
吉住さん:アパートがあったのは西武新宿線沿線で、都心から少し離れたエリアです。だから23区内でも家賃も比較的抑えられました。正直なところ、当時住んでいたアパートは築年数も古く、すき間風も入るような物件だったでのすが…。家賃の安さを最優先して、できるだけ長く住もうと考えていました。
そうしたら、管理会社から「古くなったので取り壊します。引っ越し代も出します」と言われて。ようやく重い腰を上げ、新しい部屋を探しました。さすがに4万5000円では物件がなく、次に住んだのは家賃4万7000円の部屋でした。
── 食費なども抑えていたのでしょうか?
吉住さん:はい。いつも安いものを選んでいました。そのときに知ったのは、「世の中には安くてカロリーの高い食べ物がたくさんある」ということ。たとえば菓子パンやカップラーメンなど、いろんな選択肢があります。おいしいし、おなかは満たされる。でも、やっぱり栄養バランスは悪く、太りやすくもなります。当時は、本当に食べたかったサラダやフルーツは高くてほとんど買えませんでした。
前にネットで「お金がないのに(食費をかけられないはずだから)太っているのは、おかしいのでは?」といった意見を見かけたことがあって。イメージとして食べるものに困り、やせてしまうイメージがあるのかもしれません。でも、それは違うと身をもって学びました。食費をかけられないからこそ、安価で食べられるものは、じつは高カロリーなものばかり。結果的に体重も増えてしまいます。
当時はとにかく「お金をかけないことが正義」だと思っていたんです。だから、飲み会に行って終電を逃したときも、必ず歩いて自宅に帰っていました。そのころ住んでいた家はわりと郊外で、新宿から徒歩で2~3時間はかかっていましたね。
── 徒歩で2~3時間!それだけかかるのであれば、カラオケ店などに入って始発を待つなどの選択肢もあったと思います。
吉住さん:カラオケにお金を使うくらいなら、歩いたほうが「ゼロ円」だし、ムダな出費にならない。もちろん、タクシーを使うなんて問題外で。だから、『THE W』で優勝して賞金1000万円をいただいたときも、貯金以外の選択肢は考えられませんでした。
