診断に「ホッと」するより不安が強かった訳

佐藤まゆ子
会社員時代に同僚とバーベキューを楽しんだ日。佐藤さんは前列左

── その後、どうやって「慢性疲労症候群」にたどりついたのでしょうか?

 

佐藤さん:自分の体の症状などを検索ワードに入れながら調べていくと、初めて「慢性疲労症候群(CFS)」という病名を知りました。「これ、私の症状と全部合ってる!」と驚きましたね。私は東京に住んでいますが、最初は全国で名医を探すと大阪市立大学にCFSで有名な専門医がいることがわかりました。問い合わせると、患者さんがいっぱいで新規の予約は受け付けてないとのこと。

 

断られたので自宅から通える範囲で改めて探すと日大板橋病院でもCFSを診ている専門の先生がいましたが、問い合わせると3か月待ち。これ以上待てないと思って、同じ病院でほかにCFSの専門医ではなくていいから、別にCFSを診られる先生を紹介してもらって受診してもらったんです。その先生に診てもらうと、「CFSで間違いないだろう。ただ、まだハッキリしないのでCFSの疑いです」と診断されました。2010年1月、35歳のときです。

 

その後、2011年4月に大阪市立大学病院から予約を再開したと連絡を受け、診てもらうと、正式に「慢性疲労症候群」と確定診断がつきました。

 

── 2007年に初期症状が出てから診断名が確定するまで4年の歳月が流れました。確定診断した医師から、どんな説明を受けましたか?

 

佐藤さん:これといった治療がなく対処療法になることに加え、発症して4年過ぎているし、どこまで回復するかわからない。この先5年から10年はみてくださいとも言われました。

 

落ち着いたら何かしらの形で働くつもりでしたが、それどころじゃない。仕事よりも社会福祉とか保険、そうしたことをまずは考えなくちゃいけない状態だと。「病気がわかってホッとした」っていう話をよく聞きますが、貯金が多いわけでもなかったので、この先どうやって生活していこうという不安が強かったです。あまり知られていない病気だと、サポートを受けたくても受けられないことがあると、このとき初めて知りました。

 

だからこそ、この病気の認知がもっと広がって欲しいです。当時よりも環境は改善されているとは思いますが、サポート体制がさらに整うことで、困っている人がひとりでも救われたらと願っています。

 

取材・文:松永怜 写真:佐藤まゆ子