人材紹介会社で働いているころに、極度の疲労と倦怠感に襲われた佐藤まゆ子さん。産業医からは「燃え尽き症候群」と言われ休職することになりますが、「鉛のように体が重い」状態は回復せず、1年後に退職。それから4年後、ようやく判明した本当の病名は「慢性疲労症候群」でした。メンタル不調の陰に隠れ、見過ごされがちな疾患のリアルを伺いました。
すごい高熱が出て意識が朦朧とした

── 慢性疲労症候群(CFS)は、日常生活を送れないほど極度の疲労感が6か月以上続く、原因が解明されていない病気です。佐藤さんは2007年にCFSを発症しましたが、長い間病名がわからず、診断名が確定するまでに発症から4年の歳月が流れていたと聞いています。まず、病気を発症する前の生活について伺わせていただけますか?
佐藤さん:人材紹介会社で社会人向けのキャリアスクールの企画から運営、営業をしていました。人と関わることが好きでしたし、忙しくても仕事にやりがいを感じていました。プライベートではフルマラソンに2回出場したり、仲間と一緒に川下りをしたり、国内・海外と旅行もよくしたし、みずから楽しそうなことを考えて企画することが好きでしたね。
── そうしたなか、いつごろ、どのように体に異変を感じましたか?
佐藤さん:2007年のゴールデンウィークのときですね。マラソン大会があって5キロ完走しましたが、その後から微熱と倦怠感が続き、数日経っても治らなかったんです。風邪かと思って薬局に行くと、「はしかが流行っているので、病院で診てもらったほうがいい」と言われ、すぐに大学病院を受診。その日は発疹が出ていなかったので、様子観察で帰りましたが、翌朝目を覚ますと、すごい高熱が出て意識が朦朧として救急車を呼び、そのまま5日間の入院になりました。病院では「はしか」と言われました。
── 退院して1週間程度療養されてから会社復帰されたそうですね。
佐藤さん:でも、その後も体調がいっこうによくならないので、大学病院の内科を受診して、「はしかの後遺症で、ここまで咳や熱が続いて、インフルエンザのように関節のふしぶしが痛いことってありますか?」と尋ねたのですが、「そんなの聞いたことがない」と笑われて、咳止めの薬をもらって帰りました。
次第に通勤がだんだんとツラくなってきて、駅の階段を昇るだけで筋肉痛になるし、電車で10分立つのもキツい。途中下車して休憩してからまた電車に乗るようになりました。
あるとき会社でパソコン作業していると、椅子に座ったままパソコンの前で10分くらい固まってしまったこともあって。意識が飛んでしまったらしく、さすがに上司が心配して産業医を紹介してくれました。