シングルマザーとして娘の子育てをしてきた時期が長かった千秋さん。子育てについてはやれることはやるけど、子どもは子どもと割りきる潔さもある母としての考えとは。

シングルマザーで育てた娘が成人して

千秋
シングルマザーとして仕事に子育てに向き合ってきた千秋さん

── タレントとして活躍し、子ども服やアクセサリーのブランドを手がけるなど、実業家としても活動してきた千秋さん。娘さんは現在成人されていますが、振り返って子育てはどんな時間でしたか。

 

千秋さん:あっという間でしたね。私は娘が小さいころから「早く大きくなれ」と願って育てていました。よく「この瞬間がかわいいから大きくならないで」と言う方もいらっしゃいますが、私は早く大きくなって、早く対等になってほしいとずっと思っていました。

 

── 対等になってほしい、というのはなぜでしょう? 

 

千秋さん:家の中に早く「戦力」が増えたら助かる、という感覚がありました。家事や片づけも、ひとりよりふたりでやったほうが早いですよね。小さいころから、トイレにひとりで行けるようになった、お風呂にひとりで入れるようになった。そういうことが増えるたびにマンパワーが1から2になる感覚がありました。少しずつ覚えてもらうことで役割を担ってほしいと思っていました。

 

── 子どもをひとりの自立した存在として捉え、家の中を「チーム化」していく感じでしょうか。具体的には、どんなことから始めたのですか?

 

千秋さん:たとえば洗濯ですね。わが家では「タイツはネットに入れる」というルールがあるのですが、それを守らないとほかの洗濯物と絡まって、全部が団子みたいになってしまうんです。でも、私がやってあげているうちは、いくら口で注意しても娘にはその修復の大変さがわかりません。だから「3回同じミスをしたらアウト。自分のぶんは自分でやりなさい」とまかせることにしました。自分でやってみて初めて苦労がわかりますから。その繰り返しで、中高生のころには自分でやるようになりました。私が仕事で夜いないときも、娘のためだけにご飯を作り置きしたりはしません。「冷蔵庫にあるものでなんとかしてね」と伝えています。

 

── 徹底していますね。ただ、そこまで自立していると、関係性はクールなものになるのでしょうか。

 

千秋さん:そうとは言いきれないんですよ。二人三脚でやってきた期間が長いぶん、結束はものすごく固いと思います。 昔から対等に接してきましたけど、そのいっぽうで「かわいい」「大好き」とはずっと言い合ってきました。私も言うし、娘も言ってくれます。 だから「自立している」といってもクールな関係ではなくて、むしろお互いに「好き」「大好き」を普通に言い合う、すごく密度の濃い関係ですね。

 

── それだけオープンに気持ちを伝え合っていると、反抗期はなかったのでは?

 

千秋さん:ほとんどなかったと思います。私自身、中学のころに反抗期がひどかったので、娘も当然そうだろうと身構えていたんです。でも結局、肩透かしでしたね。まったくそこまでではありませんでした。