大人になって親が認めてくれた言葉

── 自分のやり方で見返す、という思いを貫き続けてきたのですね。その思いは、最終的に届いたのでしょうか。
千秋さん:両親に関しては、私がポケットビスケッツとして日本武道館のステージに立ったとき、「あの反抗期の凄まじいエネルギーは、このためにあったんだね」と答え合わせができたと言われました。そのときは「あ、ちょっと認められたのかな」とうれしかったですね。ただ、両親ともに「もっと頑張れ」とは一度も言わず、「いつでも辞めてもいいよ」というスタンス。だからこそ逆に「なにくそ!」という気持ちで続けている気がします。もし「頑張りなさい」と言われたら、辞めちゃう気がする(笑)。だから、今も、ずっと「反抗期」が続いているのかもしれません。
── 年齢を重ねると、諦めたり流されたりするほうがラクに思える場面も増えてきます。でも「いまだ反抗期なのかも」と、自分のやり方で世の中に抗い続けている千秋さんの在り方に、思わず背筋が伸びる思いがします。
千秋さん:いや、自分でもいい加減に「おさまれ、反抗期!」って思うんですけどね(笑)。天邪鬼だから、「もっと頑張れ」って言われたらやりたくなくなる。でも、その反発心が、今の私を踏ん張らせる力になっています。
取材・文:西尾英子 写真:千秋