『爆笑オンエアバトル』が転機となって

── 今まで以上にがんばったと。

 

はなわさん:当時はライブで歌ネタをやるのがおもな活動だったのですが、お客さんの反応はけっこうよかったんです。それで、持ち時間は5分なのに無理やり15分くらいやったりするなど、めちゃくちゃなことをしていました。

 

せっかくウケているし、これをテレビで披露できる場があればチャンスなのにと思っていたのですが、当時はバラエティ番組『ボキャブラ天国』が終わったばかりで、ネタをできる番組がなかったんです。するとその後、『爆笑オンエアバトル』という番組が始まることになって。ある日、そのプロデューサーがライブを見にきてくれたんです。そこで目に留まったようで、番組に呼ばれました。

 

── そこから一気にブレイクを?

 

はなわさん:当時は綾小路きみまろさんやテツandトモさんのように、お笑いタレントがカセットやCDを発売してヒットしていた時期でした。それであるレコード会社から「はなわさんもCDを出さない?」と誘っていただいて。それで『佐賀県』を発売したところ大ヒットして、一気に売れました。これでようやく家族に安心してもらえるとホッとしましたね。

 

 

売れたことでお金の心配はなくなりましたが、急に忙しくなった家族との時間がとれなくなり、当時は大きな円形脱毛症ができてしまったというはなわさん。そこから身の丈に合った働き方をするように心かげているそう。現在は芸人としてのお仕事はもちろん、YouTubeでの配信や飲食店経営も手がけるように。いつか佐賀県に戻って、地元に恩返しをしたいそうです。

 

取材・文/酒井明子 写真提供/はなわ