ふたりの人生を決定づけた「ある事件」

── ノッコン寺田さんは、大学生のときに大きなトラブルを経験されていますよね。
嫁コンさん:はい。大学3年生のとき、彼が歩いていたら3人組の男子に絡まれたんです。殴られた彼が自分を守ろうと頭突きをしたところ、相手が大けがを負ってしまい、被害届が出されました。彼が一方的に殴ったとされて、彼は1か月ほど留置場で過ごすことになったんです。
私はとにかく心配で、毎日面会に通い話を聞いたり励ましたりしていました。話を聞くうちに、彼が先に手を出したのではなく、相手から絡まれ殴られそうになったために頭突きをしたことがわかりました。
── しかも向こうは3人だったんですよね。
嫁コンさん:そうなんです。どうしても誤解を解きたくて、当時の状況を見ていた人がいないか、必死に目撃者を探し回りました。ようやく見つけた目撃者から、「最初に手を出したのは3人組のほうで、彼は自分を守るために頭突きをした」という証言を得られました。その方が警察にそのことを話してくれたおかげで、彼は無事に釈放されました。あのときは本当に安心しましたね。
── 嫁コンさんの粘りが、ノッコン寺田さんを救ったんですね。
嫁コンさん:当時の私はただ、「誤解されたまま留置場にいるなんてかわいそう」という一心で動いていました。でも、後になって夫から「あのとき一生懸命に動いてくれる姿を見て、この先もこの子と一緒に生きていこうと決めた」と聞いたんです。彼にとっても、そして私にとっても、あの出来事は人生を大きく変える転機になったと思います。