中学生からの習い事は「選択と集中」が必要
── ご長男は9個も習い事をしているなど、1週間ではおさまらない習い事の数のように思えますが、どのようにやりくりしているのでしょうか?友だちと遊ぶ時間などはありますか?
小原さん:友だちも習い事や塾に行く子が多いので、お互いの遊ぶ時間をあわせるのが大変です。くわえて、いまの子は帰宅してランドセル置いてすぐ公園へ、というスタイルは少なくなってきているように思えます。わが家では習い事の日を決め、まとめて1日に3つほど習い事を入れる曜日がありますが、週1日だけはフリーの日を作るなど、工夫はしています。全般的に遊ぶ時間の確保は意識していきたいですね。

── お子さんの年齢が上がるとともに、習い事の意味合いは変わってきましたか?
小原さん:これまではゆるくいろいろやってきましたが、中学校に入ったら、どれかを選んで集中するなど、変化は必要でしょう。中学生からの部活や習い事は、その後の人生を左右する場合がありますから、これはよく相談しよう、と夫とも話しています。中学・高校時代の経験は職業選択や人格形成への影響が大きいですし、友人や人生の師との出会いも重要ですよね。ここは本人には未知の部分なので、ある程度、親のアドバイスが大切だと思っています。
でも、私がいま住んでいる地域では、今後、公立中学校から部活がなくなる方向なんです。多くの家庭や子どもが、「放課後、どこで、何(スポーツや習い事)をするか」、いまとても悩んでいます。
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3人で合計20個、月謝は総額20万円!という小原家の習い事事情ですが、悩みの種はスケジュール管理や送迎だけではありません。特に長男の習い事に関しては親としての経験が浅いこともあり、指導につい熱が入り、泣かせてしまったという苦い過去もあるそう。そのため、現在は「子どもに任せる」方向で見守っているそうです。
取材・文/岡本聡子 写真提供/小原正子、株式会社ホリプロコム