父の死で精神的に追い込まれ体重がさらに増減

ツベルクリン反応
高校時代のツベさん。当時は渋谷に繰り出すことが多かった

── 高校卒業後は社会人になったそうですが、どんな仕事をしていましたか?

 

ツベさん:昼間に事務の仕事をいくつかやってみましたが、基本的にはキャバクラで働いていました。体重が50キロを超えると「男性に夢を与える場所だから、やせないと指名が来なくなるぞ」と店のマネージャーから注意されるので、常に50キロをキープ。キャバクラの仕事は18歳から25歳までやっていましたが結構、楽しかったんですよ。

 

お客さんは「かわいい」と言ってチヤホヤしてくれるし、人と話すことがもともと好きだったので、ああいう華やかな場は自分に向いていたのかなって思います。あと、お金もよかったですし。

 

25歳で当時交際していた彼と結婚が決まりました。彼は「俺が稼ぐから家にいて欲しい」という考え方の人だったので、結婚を機に仕事を辞めました。ちょうどそのころ、父が病気を患って、余命が短いと宣告されたんです。父の件で心労があったのと、店を辞めて体重をキープする理由もなくなったので、また食べるようになってしまって。結婚が決まってから実際に籍を入れるまで数か月時間がありましたが、結婚を決めたときは50キロでしたが、実際に籍を入れたときは60キロでした。

 

── 結婚して専業主婦になったそうですが、当時の生活はいかがでしたか?

 

ツベさん:結婚して早々に父が亡くなりましたが、私以上に母のショックが大きかったので、葬儀の準備から事務手続きまでを私がすべて担いました。また、父の死によって母と兄とも同居することになって、新婚から間もなく夫、私、母、兄の4人で暮らすことになったんです。夫とは結婚して楽しい時間も過ごしましたが、考え方にすれ違いが徐々に生じてきて、結婚10年で離婚することになりました。

 

結婚している10年は、父が亡くなったストレスや疲労で39キロまで減ったこともあるし、過食で80キロまで増えた時期もあります。40キロ前後のときはメンタルも病んでいたので精神科を受診していました。ほとんど寝たきりで過ごして、トイレに行くこともできなかったのでオムツをしていたんです。母がオムツの交換をしてくれましたが、本当に申し訳なかったなと思います。

 

── かなり精神的にもツラそうです。

 

ツベさん:あのころは今思い出してもキツかったですね。ただ、結婚生活の後半あたりから体調が戻ってきて、人生の転機になるようなこともあったんですよ。

 

結婚後はときどきバイトをするくらいで、基本的に専業主婦として過ごしました。でも、結婚する前はバンドを組んでライブで演奏するくらいアクティブな性格だったし、もともと外に出て人に会うことが好きだったんです。このままずっと家にいるのもどうなのかな、と思って夫に相談して、また働くことになりました。

 

ただ、いきなり社会復帰は厳しいだろうと思って、まずはSNSで何かできないかと思い、当時好きだった地雷系のファッションを紹介する動画をいろいろ投稿してみたんです。投稿を続けていると、好きだったブランドのアンバサダーの仕事に繋がりました。ワンシーズンという短い期間でしたが、アンバサダーを務めることができて、すごくうれしかったし、今まで経験したことがないキラキラした世界に足を踏み入れてワクワクしました。このアンバサダーをきっかけに次の仕事にも繋がるようになりました。

 

でも、体重は離婚のストレスもあってどんどん食べてしまって、気づいたら100キロを超えていたんです。