150キロのぽっちゃり体型を生かしてモデルやWEB広告で活躍するツベルクリン反応さん。中学時代から拒食と過食を繰り返し、気づけば40キロだった体重は3桁に。でもその体型を生かして活動したところ、意外な気づきがあったそうで──。
ギャル時代は食べることが嫌で仕方なかった

── 150キロの体重をいかし、モデルやWEB広告、写真撮影会などを中心に活躍しているインフルエンサーのツベルクリン反応さん(以下、ツベさん)。中学時代から拒食と過食を繰り返して、いまの体重に落ち着いたと聞いています。子どものころは少し複雑な環境で育ったそうですね。
ツベさん:私が生まれたときに実の父親はいませんでした。母が妊娠中に、ほかの女性と家を出てしまったんです。私が3歳のときに2番目の父が家にきましたが、私は物心つく前だったので、父が家にいることが当たり前だと思っていたんです。
でも、私とひと回り以上年上の兄と姉は新しい父をすぐに受け入れられなかったみたいですね。とくに父と兄の折り合いが悪くて、毎日のようにケンカをしていました。その光景に恐怖で泣き出すこともあれば、ショックでその場に倒れてしまったこともあります。
また、兄はここ最近になって重度の発達障害があることがわかりました。発達障害がどう影響しているかわかりませんが、当時から兄は人の気持ちが想像しづらいようでした。そのため、兄は父だけではなく祖母ともよくもめていて、決して穏やかな家族環境ではなかったです。
両親はもともと銀座のクラブを経営していましたが、新たに店を作ろうとしたときに融資先に逃げられてしまって、億単位の借金を抱えることに。当時家族で住んでいた家を売り、どんどん安い家賃の家に引っ越しをしました。私もその都度、学校を転校していました。
── 安心できる環境ではないようですが、学校生活はいかがでしたか?
ツベさん:私が小学3年生のときに転校した学校で、たまたま仲良くなった友達が素行の悪い人たちだったんです。そのころ、私の両親は小料理屋をやっていたので、夜は家にいなくて。溜まり場として遊びにきていたのですが、そうした様子が学校にも何らかの形で伝わりました。
私自身はみんなと一緒にいただけでしたが、ほかの保護者たちは「あの私が転校してきてから子どもたちが悪くなった!」と諸悪の根源は私だと学校に訴えて、私を追い出すようにみんなで言ってきたんです。担任の先生はかばってくれましたが結局、学校にはいれなくなって、全寮制の学校に入りました。
── かなり激しい展開です…。中学もそのまま全寮制の学校で過ごしたんですか?
ツベさん:中学から地元の中学に入りましたが、ヤンチャというか、あまり真面目な学生ではなかったですね。中学では仲の良い子が1人だけいて、彼女といつも一緒に行動していましたが、ふたりで渋谷に行ってナンパをされるのを待つとか。見た目が派手だったので、たぶん中学生に見えなかったんだと思います。
ただ、当時は楽しいと思って遊んでいたつもりですが、今思えば、家庭環境のこともあったし、心の寂しさを埋めるためにやっていたような気がします。
── 当時はギャルに憧れていた時期もあったそうですね。
ツベさん:周りでギャルが流行っていて、「私もギャルみたいにかわいくなりたい!」って思いました。あのころのギャルってすごく細くて華奢なんですよ。ギャルになろうと頑張ってやせようと思いましたが、正しいダイエットの方法も知らないから「ただ、食べない」という無茶なことをしていました。
中学2年生のころは身長が160cmでしたが体重は40キロ前半でガリガリ。母が心配して「朝ごはんだけは食べなさい!」と言っていましたが、母に言われなければ食べなかったし、学校の給食の時間は保健室で過ごし、夜ご飯代としてもらったお金は遊び代に消えていました。食べることが嫌で仕方なかったし、たぶん拒食症だったと思います。
でも、高校生になるとなぜか急に食べるようになったんです。今度は過食気味になって、ピークは68キロまでいきましたが、卒業するころには50キロに落ち着きました。