アメリカでは「まさかの理由」で入園保留も経験
── 各国で保活をしていて意外だったことはありますか?
池田さん:欧米がトイレトレーニングに対して厳しいのが意外でした。息子が3歳になる年に探したアメリカの保育園では、条件も合って入園する前提で面談も済ませていました。でも最終段階で「トイレトレーニングは完了していますか?」と聞かれ「まだ完璧ではなくて…」と答えると「じゃあ、完了できたらまた連絡くださいね」と言われてしまって…。
── やっとみつけた園が入園保留になってしまうと絶望しますよね。
池田さん:まさかその条件で入れないと思わなかったので、驚きました。結局、そうしたサポートもしてくれる別の園をやっとの思いで探して、住んでいるところから1時間かけて通うことになりました。
── 保活事情の違いでいちばん驚いた国はどこですか?
池田さん:ベルギーです。まったく知らなかったのですが、ベルギーでは保育園は2歳までで、3歳からほぼすべての子が幼稚園に行き始めるそうなんです。そして、公用語のフランス語、オランダ語、ドイツ語のどれかを第一言語にするか家庭で決め、その言語のうちどれかひとつを理解して話せるようになってから入園する、というシステムだと聞きました。当時、息子は3歳でしたが、どれも話せないので「あれ…入れるところがそもそも…ない?」となって。
── トイレの次は言語問題…。日本とまったく違いますね。
池田さん:お手上げ状態になってしまったんですが、ちょうど現地のスタッフさんで、私たちのことをすごく気にかけてくださる方がいたんです。幼稚園ではなくて、3歳まで受け入れてくれるオランダ語の保育園をなんとか見つけてくださり、入ることができました。
── 息子さんは日英のバイリンガルだそうですが、オランダ語は新しい世界ですよね。
池田さん:英語がわかる先生がひとりいて、サポートしていただけました。それでも少し心配でしたが、園で聴いたオランダ語の歌に合わせて踊っているうちに、楽しんでくれてホッとしたのを覚えています。
ただ、保育園が見つかっても安心はできません。ショービジネスは夜や週末が仕事の中心なので、夜は現地でベビーシッターさんを探す必要があります。つまり、保育園とシッターの2つの預け先を常に確保しなくてはならないんです。