40代を機に「新たなチャレンジを」
── このタイミングでご自身のブランドを立ち上げた理由について教えてください。
平山さん：1年前、40歳になったときに商品の開発を始めたのですが、私だけでなく、女性は40歳目前に、これからの人生について立ち止まって一度悩むときがあると思うんです。ここから先、同じ40年を迎えると次は80歳。今、人生の折り返し地点に立っていると思うと、またここから何か始めてみたいという気持ちになりました。40代を前にじっくり自分に向き合ってみると、本当にやりたいことが見えてきて、そうすると自然に素敵な出会いもやってきました。いろいろな巡り合わせに感謝する気持ちも昔より増えました。
昔から自分のブランドを立ち上げてみたいという思いがあって、それなりにチャンスもあったのですが、仕事のタイミングなどで先送りになっていて。「こうすればよかった」と後悔してきたことも過去にはあります。でもこれもタイミングなので、今この年齢で夢を叶えることができたことは本当によかったと思っています。20代ではなく、大人になった自分でつくったブランドなので、過去の自分ではできなかったものがつくれていると思うんです。
── 年齢を重ねることで見えてくることも多いですね。
平山さん：昔と違って、今は若いときにはなかった感覚があると感じています。物事を考えるときも30代までの経験が活きていると思いますし、今だからこそできることがあると思います。40代って、周りから見たら立派な大人で、社会人としても先輩側に立つ年齢です。どの世界でも下に若い子たちがたくさんいて、教える立場になることも多くなると、新しいことを始めるのが怖い気持ちは私自身もよくわかります。
でも、これから先は昔のようにチャンスも減ってくると思うので「今しかない」と思って、年齢を言い訳にせず「今だからできることがある」という前向きなエネルギーに変えていきたいと思っています。
あっという間に年齢を重ねてしまうので、自分のしたいことを逆算していかなきゃとも感じていて。これまでの経験を活かしていける、人生の折り返し地点に立った40代からが人生で重要な時期なのかなと思っています。
取材・文／内橋明日香 写真提供／平山あや
