「リラックスする時間を」ブランドに込めた思い

── この夏に「AYAN TUNEL」というご自身のブランドを立ち上げました。第1弾として持ち歩きできるアロマオイルを発売されました。

 

平山さん:昔から自分でずっとブランドを立ち上げたいとは思っていたのですが、タイミングを逃してしまっていて。40代を迎えて、ここから新たなチャレンジをしてみようと去年から1年かけて開発に取り組みました。第1弾は絶対、香りに関するものがいいなと思って、アロマオイルをブレンドして天然石も入れて、お守りとして持ち歩いてほしいという意味も込めて作りました。私自身、原因がわからない体の不調に悩んでいたように、なんとなく感じる体の不調は「これがあるから絶対に治る」というものはないなと感じたんです。

 

でも、香りを取り入れていく生活を始めて、いい香りを嗅ぐことが、ゆっくり深呼吸をすることにもつながりました。ゆとりを持って生きることで、心が癒やされて気持ちが落ち着くということを実感したんです。このブランドをきっかけに生活の一部でリラックスする時間を作ってもらいたいなという思いがあります。

 

平山さんが開発したアロマオイル
平山さんが開発した天然石が入った持ち歩きできるアロマオイル

── 年齢を重ねていくと、何も不調がない人のほうが珍しくなってきますね。

 

平山さん:私の周りもホルモンバランスの乱れなどがきっかけで、不調を抱えている友達が多いです。何かしら不調があるという方は多いと思いますし、日常に追われて、仕事などが終わって家に帰ったら寝るだけというような生活になりがちです。忙しい毎日のなかで、少しだけでもいいので、1日のなかでご自身の心がリラックスできる時間をつくることを意識してほしいなと思っています。

 

── おっしゃる通り、これは意識して時間をつくらないとなかなか難しいかもしれませんね。平山さんがリラックスするためにしていることはなんですか。

 

平山さん:私はお風呂が大好きで、1日に必ず朝と夜の2回入っています。ゆっくりお湯に浸かるとリラックスできます。それに、生活を見直してから自然と朝型になって、毎朝6時には起きています。朝風呂に入ることから1日が始まって、そこからしっかり朝ごはんを食べて、行動を始めるというのがルーティンになっています。

 

── 毎朝6時に!

 

平山さん:頑張って起きているというより、必ず朝6時に必ず目覚めるんです。年齢もあるのでしょうか(笑)。でもこれはしっかりいい睡眠を取ろうと意識して夜の時間を過ごしているからだと思います。なるべく用事は早めに片づけて、1日の後半はゆったり過ごすようにしています。帰宅してからはおいしいものを食べて、好きな音楽を聴くとか、テレビを見るとか、自分の好きなことをして過ごす時間を必ずつくります。お風呂に入ることも欠かしません。睡眠の質が変わりますし、疲れがとれて、朝の目覚めが確実に変わると思います。疲れているときは早めに寝ることも心がけています。

 

── 10代でデビューして、多忙な生活を送っていたと思います。今、ご自身が大切にしていることはなんですか。

 

平山さん:がむしゃらに働いてきたのですが、30代後半で体調不良に悩まされて、コロナ禍でようやく自分の体に向き合えた気がします。この経験があったからこそ、気づかされたことも多いんです。自分の体の変化は、きちんと自分で気づいて、自分でケアしてあげなきゃならないと思うようになりました。

 

 

平山さんの夫で俳優の速水もこみちさんは、平山さんのブランド立ち上げをいちばん側で見てくれていたといいます。商品ができ上がった際には「感動して喜んでくれていた」そうです。結婚6年目の今もお互いに支え合っているそうで、体調が悪いときや仕事で帰宅が遅くなったときは食事を作ってくれているといいます。40代を迎え、「これからは30代までの経験を活かして、自分の本当にしたいことにチャレンジしていきたい」と話す平山さん。人生の折り返し地点にあたる40代からの生き方が大切だと考えているそうです。

 

取材・文/内橋明日香 写真提供/平山あや