浮気未遂を繰り返すパートナーに失望し、1年で離婚した経験をもつ芸人・本日は晴天なり(以下、晴天)さん。そんなショックな出来事からしばらく経ったある日、たまたた職場のキャバクラで出会った外国人男性と意外なご縁があったそうで──。(全3回中の2回)

女性との恋愛と男性との恋愛の違い

── 晴天さんは男性と女性の両方に魅力を感じるバイセクシャルだと公表されています。いつくらいから自分の性的嗜好を意識するようになったのでしょうか。

 

本日は晴天なり
「男子系女芸人」「男装貴公子」と自称して活動していた時期も

晴天さん:小さいころから女性の身体に興味があって、3、4歳のころからすでに意識していた気がします。いま1歳の女の子を育てていますが、もし娘も私と同じようにマイノリティな性的嗜好に育ったらどうしようと心配している自分がいます。

 

バイセクシャルだというと、「男と女、どちらのほうが好きなの?」って聞かれることが多いんです。でも感情の波があって、一概にこうですとは言えなくて。今までを振り返ると、夏は男性に惹かれて、冬は女性に恋する傾向があるような気がします。

 

── セクシャルマイノリティであることが周りから理解されず困ったことはありますか?

 

晴天さん:結婚後に、「もう女の子が好きじゃなくなったの?」って聞かれることがけっこうあって。でも普通、既婚者に「最近、恋してる?」なんて聞かないじゃないですか。セクシャルマイノリティ相手だと、急に判断基準がおかしくなる人が多い気がします。

 

── どんなきっかけで男性と結婚することを決めたのですか?

 

晴天さん:親戚に子どもが生まれて見に行ったときに、あまりにかわいくて「私も子どもがほしい!」って思ったんです。でも、日本の場合、子どもが欲しければ基本的に男性と結婚するしかなくて。女性のパートナーがいたときに、子どもを産んでパートナーと育てる方法はないかって考えたこともあるのですが…いろいろ調べた結果、現実的にかなり難しいと悟りました。だから法的に結婚のハードルが低い男性と恋愛したいなと思ったのもあります。

 

── セクシャルマイノリティとして、いろいろな経験をされたのですね…。

 

晴天さん:そうなんです。その後出会った男性と数年つき合って結婚しました。これで妊活できる…と思いきや、半年もしないうちに浮気されて。怒り狂って相手をぶん投げて、アスファルトに叩きつけてやりました。

 

── えっ、男性をアスファルトに叩きつけたのですか?

 

晴天さん:はい(笑)。そのときは浮気相手の女性にも会いに行って、「もう会わない」と言わせたりもして。それなのに、元夫はその後も浮気未遂を繰り返していたんです。出会い系の掲示板を見ている形跡があったり、後輩の女の子とホテルのロビーで待ち合わせたり、とにかく怪しい行動が多くて。その時点で見切りをつけてすぐに別れればよかったのですが、当時30代になっていた私は、なかなか決断できませんでした。長くつき合った相手だったし、やっぱり子どもがほしいという気持ちがあったので。

 

ただ、結婚して半年経ったころからすでにレス状態で、その状況にも悩んでいました。子どもがほしくて結婚したのに、結婚半年でレスって…その時点でもうムダな時間を過ごしてるじゃないですか。悩んだ末、入籍から1年経ったころに離婚しました。結婚に向かないタイプの人とダラダラつき合ってもいいことはないと痛感しましたね。だから、次にいい人がいたら、絶対に結婚を前提につき合いたいと思っていました。そんなときに、今の夫がキャバクラにお客さんでやってきたんです。