32歳差夫婦としてSNSでその暮らしぶりを紹介しているあざらしさん(63)。過去に離婚歴があり、48歳でシングルマザーになってからは仕事と子育てに奮闘する毎日だったそう。しかし離婚から15年経ち、わが子より年下の男性に出会うと人生が一変して──。(全2回中の1回)
出会いはまるでドラマのワンシーンのようだった

── 32歳年下の夫と暮らすあざらしさん(63)。あざらしさんは過去に1度離婚歴があり、当時は21歳で結婚して子どもが生まれ、48歳で離婚。シングルマザーになって、離婚から15年後、61歳のときに再婚したと聞いています。現在、子どもはすでに結婚して家族を持っているそうですが、あざらしさんは離婚してから、再婚願望はあったのですか?
あざらしさん:マッチングアプリや友人が誘ってくれたパーティーに参加したことはありますが、「縁があれば再婚できたらいいな」くらいのトーンだったと思います。何人かおつき合いした方もいたんですけど、結婚まで話が進むことはなかったですね。離婚後は、犬の洋服を販売する会社を起業して精一杯だったし、犬も数匹飼っていたので、仕事があって犬がいれば十分だと思っていました。
── 今の旦那さんとはどのように知り合ったのでしょうか?
あざらしさん:2020年8月、私が新宿のカフェにたまたま入ったら、知らない携帯がソファの奥のほうに置いてあったんです。「誰かの忘れ物かな」と思っていたら若い男性がやってきて、「ここに携帯ありませんでしたか?席に忘れてしまって」と聞いてきたのが彼でした。でも、その日は携帯を渡しただけで終わり。
1週間後、平日のお昼過ぎに埼京線に乗っていると、若くて背が高いイケメンが座っているな…と思ってよく見たら、彼だったんです。お互いに「あのときの…!」と気づいて、降りる駅がたまたま一緒だったので少し話をして、駅に降りてからLINEを交換しました。
── はじめからドラマティックな展開ですが、LINEを交換して、そこから連絡をとるようになったのでしょうか?
あざらしさん:LINEを交換して毎晩1、2時間は電話をしていました。私は本来、電話が苦手だったんですけど、「私でもこんなに長く話せるんだ!」っていうくらい、彼と話しているとあっという間に時間が過ぎたんです。彼は、今でもそうなんですけど、仕事からプライベート、趣味の話まで、私が何を話しても理解してくれるし、彼が知らない言葉が出てきたとしても、ちゃんと質問してくれたり、すぐに調べたりするんですよね。私の話に興味を持とうとしてくれることが伝わってきて、うれしかったですね。
── 電話でコミュニケーションを重ねながら、どのタイミングでふたりで会うことになりましたか?
あざらしさん:LINEを交換して1週間後の9月ですね。東京スカイツリーに行きましたが、ふたりでいると会話が尽きないし、毎日電話していたせいか、以前から知っているような感じもしたんですよ。写真を撮りましたが、後から見たら、初デートとは思えないような距離感で写っていたと思います。
── 初デートの日から交際が始まったのでしょうか?
あざらしさん:私のなかでは、電話をしているときからつき合っているような感覚があったんですけど。初デートの日に、彼から手紙をもらったんです。「僕の姫になってください」と書いてあったので、てっきりプロポーズかと思いました。後から彼に聞くと「この時点では結婚まで考えていなかった」と言っていましたが、初デートあたりから交際が始まったと思います。