19歳年上の夫とふたりの子どもたちと暮らすイラストレーター・横峰沙弥香さん。最近、小学生の子どもたちの疑問や悩みに答える夫の発言に、数々の名言が散りばめられていることに気づいたそう。「子ども連れ」に対する一部の厳しい目に対抗する意味で、夫が子どもたちに言い含めている言葉に、思わず拍手を送りたくなったそうです。
「これだから子連れは…」と影で言われるせつなさ
ネガティブな出来事はテーマとして取り上げないという自分ルールに則って、絵日記や連載に書くことこそないのですが、子どもを連れて外出した際に心ない言葉をかけられるなどの嫌な思いをした経験はあります。実はまあまあ、あります。




電車の中などで、特に会話をしているわけでもなく、ただ親子で立っているだけで嫌悪感をあらわにされてしまうと、「じゃあいったい、どうすれば…」という気持ちにもなりますが、相手の立場になって考えてみれば、子連れに対してそこまでの嫌悪感をもつに至ったなにかしらの出来事があったのかもしれません。
「今から徳を積んでおこう」と夫が息子に伝えたワケは
逆にとてもよくしていただいた経験だってたくさんあります。それはきっと「前の子育て世代が積んでくれた徳のおかげ」だと思うので、次の世代にも同じバトンがわたせるように、できるだけ気をつけてみんなが気持ちよく過ごせるよう心がけていきたい。


子どもたちが小さかったころは私たち親だけが気をつけていましたが、そろそろまめもゆめこも自分で考えて動ける年齢です。「未来の自分のために徳を積む」という方向性を理解できれば、自然と誰かのために動けるようになる。そう判断してふたりに話をした夫のファインプレーにスタンディングオベーションです。

PROFILE 横峰沙弥香さん
よこみね・さやか。イラストレーター。長崎県出身、1984年生まれ。2015年、第一子誕生を機に、長男「まめ(愛称)」との日常を絵日記にしてインスタグラムに投稿を開始する。2017年に長女「ゆめこ(愛称)」が誕生。著書に『まめ日記』(かんき出版)、『まめ日和』(光文社)、『ちんちんぼうずのだいぼうけん』(KADOKAWA)、電子書籍『へたのよこずき1・2』(主婦と生活社) などがある。