車で全国を回るも「片道6時間なら近い」感覚に

── 全国を回っているとのことですが、どのあたりを?

 

はまやねんさん:北は青森、南は宮崎、鹿児島とか。鳥取や島根など、山陰はまだ行ってないですね。年内は11月ころまでもうスケジュールが入ってますね。今年行けなかった地域もあって「来年は行きます」と言っているところもあるので、来年もたぶん予定は埋まると思います。

 

── 大人気ですね。なんとなく、人が多い都心の方が売れそうなイメージですが、地方でも売れるものですか?

 

はまやねんさん:むしろ地方のほうが売れますね。新しいもの好きな人が多いのかもしれないです。あとは、あまり有名人が来ない地方で売れます。そうした地方では、「こんなところに芸能人が来るわけない」と思っているようで、みんな「本人ですか?」と聞いてくるんだと思います。それからみなさん、「こんなところまで来てくれてありがとうございます」と、めっちゃ言ってくれるんですよ。大阪とかだと、吉本芸人もふつうに見られるじゃないですか。大都市だと、誰が売ってても一緒なんですよ。

 

はまやねん
2022年からキッチンカーでカレーパンなどを販売しています

── なるほど…!いまは何人体制で運営しているんですか?

 

はまやねんさん:基本的には運転も調理もすべて自分でやっています。さすがに数万人規模のイベントだったら、現地でバイトの人に来てもらって、何人かでやったりするんですけど。長距離の運転は最初大変でした。昨日まで新潟にいたんですけど、車で片道4時間半。でも、「けっこう近いな」って感じです。感覚がバグってきてます、ほんまに。これ「出店者あるある」なんですが、片道6時間までは近いな、みたいな(笑)。それを超えたらきついなと。

 

平日はどうしても移動が多く、月のほとんどを地方で過ごしています。今年の4月は2日間しか東京にいませんでした。たとえば、今週末に鹿児島に行くとなったら、火曜日ぐらいに東京を出て、大阪の実家に泊まって、2日ぐらい過ごしてから鹿児島に向かうという感じですね。

 

── いまはカレーパンが大人気とのことですが、基本的にはご自身でメニュー開発しているんですか?

 

はまやねんさん:現在のカレーパンは自分が食べておいしかったものを仕入れて売っている感じですね。カレーパンは揚げたてを提供しているので、そういうところでも人気です。パンとは別に、鶏ハラミ焼きも人気なんですが、鶏肉を仕入れて、焼いて、塩ダレかけて…みたいなのは自分でやってます。

 

── この先の展望はありますか?

 

はまやねんさん:いま一緒にイベントを回っている人がいて、その人と一緒に、自分たちでイベントをやってみようか、と企画しています。この前は、初めて伊豆の「道の駅」でやらせてもらったんです。これから、全国の道の駅を回っていこうかなって。

 

──  はまやねんさんにとって、芸人でいるときと、キッチンカーの経営者でいるとき、どちらが幸せですか?

 

はまやねんさん:芸人のほうが、移動がラクなので幸せかな(笑)。この前、芸人の仕事で鹿児島ロケがあって、飛行機で行けたんですけど。「めっちゃラクやん!」って思いました。ただ、キッチンカーの仕事も移動が大変なだけで、どっちも楽しいですけどね。

 

取材・文/市岡ひかり 写真提供/8.6秒バズーカー・はまやねん、吉本興業