アナウンサーなのに本番でカスカスの声しか出ず

── 素敵ですね。ちなみに「これはやらかした」という失敗談はありますか?

 

奥井さん:それはめちゃくちゃたくさんあります…。「オンラインサロン頂上決戦」というテーマで、中田敦彦さん、西野亮廣さん、箕輪厚介さんをお呼びして、どこのオンラインサロンが覇権を取るか、という趣旨で生放送でやったことがあって。私はMCとして参加予定だったので、すごく気合が入っていたんですけれど、連日徹夜でリサーチしていたら、体調を崩してしまって…。

 

しかも、直前で参加したある番組の打ち上げではしゃぎすぎ、声がガラガラになってしまったんです。番組当日は「声、どうしたの?」ってゲストに心配させてしまって。ギャラリーにもたくさんの方が来てくださり、番組の視聴者数も多く、Xも盛り上がったんですが「あのカスカスの声のアナウンサーはなんだ?」って話題になってしまって。本当に反省しています…。

 

── それは大変でしたね…。

 

奥井さん:当時、インターンで来てくれていた学生がいたのですが、NewsPicksでの初仕事が、街の薬局に行ってのど飴とのどが潤うスプレーをしこたま買ってくることだったという…。全然映像制作と関係ない仕事をさせてしまって。本当に申し訳なかったですが、ものすごく感謝しています(笑)。

 

 

現在はフリーアナウンサーとして『ReHacQ(リハック)』などさまざまな番組で活躍する奥井さん。プライベートでは、東京と三重との二拠点生活を続け、単身赴任をしながら子育てするママでもあります。平日は娘や夫とは別々の生活で、実母などから「やっぱり親子は一緒に住まなきゃ」などと嫌味を言われたことも。それでも、奥井さんは「今はこの生活が最適解」と感じているそうです。

 

取材・文/市岡ひかり 写真提供/奥井奈々