『美少女戦士セーラームーン』元セーラーヴィーナス役の女優・モデルの小松彩夏さん。2年前に一般の男性と結婚し、仙台に移住。今年1月には第一子となる元気な男の子を出産しましたが、実は「陣痛から60時間、分娩時間42時間、2000mlをこえる出血」と壮絶な状況だったそうです。(全2回中の1回)
陣痛が2日以上続き、さらに麻酔がきれて
── 今年1月に第1子となる男の子が誕生されましたが、大変な出産だったそうですね。ブログで「陣痛から60時間、分娩に42時間、出産で2000mlを超える出血」と書かれているのを拝見しました。
小松さん:そうなんです。無痛分娩のはずだったんですけど、計画入院するよりも早く陣痛がきてしまって。急きょ産院に行ったのですが、「まだ子宮口が開いていない」と言われて、一度帰宅したんです。陣痛の間隔はほとんど狭まっていて、私としては「もういますぐにでも生まれそう!」と思うくらい痛かったんですけど。しばらくすると、また陣痛の間隔が狭まったのでもう無理だと思い病院に電話したら、「今すぐ来てください」と言われて、病院へ急いで向かいました。
でも、その日は無痛分娩に対応していない日曜日だったんです。それで、看護師さんから、「明日の朝なら無痛分娩にできますが、どうされますか?」と聞かれて。私はその病院の無痛分娩で出産するつもりだったので、「このまま明日の朝まで待ちます」と伝え、朝まで陣痛の痛みに耐えていました。
── ひと晩中、陣痛の痛みを我慢したとは…つらかったでしょうね。
小松さん:はい。朝まで耐えれば、無痛分娩だからラクになれると自分に言い聞かせながら頑張りました。とにかく痛くて、朝が来ないんじゃないかと思うくらい夜が長く感じましたね…。でも、まさかそれ以上の痛みが待っているとは、そのときは思ってもみなかったです。
次の日の朝が来て、ようやく無痛分娩の準備が整ったのに、なかなか赤ちゃんがおりてこなくて。無痛分娩のための麻酔薬を注入していたんですが、とうとう麻酔がきれてしまったんです。

── 出産する前に麻酔がきれたんですか…!?
小松さん:そうなんです。無痛分娩だったはずが…(苦笑)。最終的には、吸引分娩になったんですけど、子どもの頭が大きかったらしく、私は2リットル以上出血してたみたいです。無事に産まれてくれて本当によかったのですが、とにかく痛かった。そんなわけで、出産のときの記憶がほぼないんです(苦笑)。
陣痛から出産まで3日間、ほぼ飲まず食わず
── 壮絶な出産でしたね。本当に頑張ったんですね。
小松さん:あのときは、ヘトヘトに疲れきりました。私、最初の陣痛がきてから出産までの3日間、ほとんど飲まず食わずだったんです。「麻酔をするから食事はとらないでください」と言われていたから。
出産後、やっと3日ぶりにご飯を食べることができたときは、いつもの病院食の味がすごく濃く感じられました。退院後には、義母がお祝いにお寿司を買ってきてくれて。妊娠中は赤ちゃんのために生モノは控えていたから、お寿司は久しぶりだったんです。すごくおいしかったし、義母が自分の気持ちをわかってくれているように感じられてうれしかったですね。
── 陣痛が起きてから出産後まで、旦那さんはどうされていたのでしょうか?
小松さん:夫は当初立ち合い出産を予定していたのですが、急きょ入院して出産になったので、すぐに会社を休んでくれて。陣痛の間、ずっと支えてくれました。ただでさえ不安で仕方がない状況だったので、彼がいなかったら、たったひとりでどうなっていたんだろうと思います。車の送迎もこまめにしてくれて、本当に感謝しかないです。