キャンピングカーの中だと会話が弾む訳

── 旅の途中で、とくに印象に残っているできごとはありますか? 

 

田中さん:大自然のなかで感動を共有する瞬間も素敵ですが、それよりも何気ないひとときにすごく幸せを感じますね。たとえば、夫が運転してるとき、助手席には娘が座っていて、娘の好きな音楽を流しながら、「この曲いいじゃん、なんていう曲?」「でしょ?これはね…」と、父と娘のなごやかなやりとりが交わされていて。それを後ろから眺めていると、本当に微笑ましくて、心がじんわりと温かくなります。

 

田中美奈子
日本RV協会の公式キャンピングカーアンバサダーも務める

── そういう時間は、なかなか家ではつくりにくいですよね。みんなスマホばかり見ていたりして。

 

田中さん:家だと同じリビングにいても、それぞれがスマホ見ていて、会話なんてほとんどないじゃないですか。でも、キャンピングカーだと自然と話が弾むんですよね。「最近、彼氏とかいるの?」「えー別にー」なんて、他愛のないやりとりが、ポロッと出てきたり。ふだん照れくさくてできない会話も、自然とできちゃう。そんなひとときが、宝物だなと感じています。本当におすすめしたい休日の過ごし方です。ぜひ一度、体験してみてほしいですね。

 

取材・文/西尾英子 写真提供/田中美奈子