健康的な体になり周囲の評価も変化

── 検定取得後は、舟山さんの食生活も変わった?
舟山さん:根本から変わりましたね。それまで、食事ではおかずしか食べず、あとは甘いものだけをずっと食べ続けていました。甘いものを食べればインスリンが分泌されて、それがエネルギーになって活動できるので大丈夫と思っていたんです。もちろんそれは大間違いで、検定後は血糖値が急上昇しないようにコントロールするようになりました。
まず3か月間、甘いものをやめて、食事を3食きちんと食べることを心がけました。とはいえ、それだけでも大変。甘いものは本当に好きだったので、食べられないことが苦しくて。どうしても我慢できないときはカフェラテを飲んで牛乳の甘さでごまかしたり、砂糖じゃないからいいかなとハチミツを舐めたり。あとはバターの入っていないお菓子を食べるのは、OKにすることとしました。
3食きちんと食べるのも最初は苦しくて、炭水化物を食べることに罪悪感を感じ食事の時間が楽しくなくて。食事は楽しい時間なんだと体と脳にインプットさせるために、友だちを誘って気持ちを盛り上げるなど努力しました。
── 3か月続けてみてどうでしたか?
舟山さん:以前に理想としていた棒のような体ではないのですが、健康的な体に変わったんです。肌や髪もキレイになって、以前よりも少しふっくらしているのに、周りから「キレイになったね」と言われることが増えて。そう言われることで、私がやってきたことは正しかったんだと自信になりましたね。
そこからは見た目に対する執着が、ほとんどなくなりました。しっかり食べることで質のよい睡眠をとれるようになり、心の浮き沈みも減少。ポジティブな感情で朝から過ごすことができるんです。昔は周囲からどう見られているのか気になって仕方なかったのですが、それもなくなりました。
── それは大きな変化ですね。
舟山さん:前は体重など、数字にものすごく執着していましたが、そうではなく、大切なのはむくみを取るなど体の様子を見ながら健康な状態にしていくことなんでしょうね。食べるだけでなく運動もするようになりましたよ。体を動かしたほうが食べても体型を維持できるし、ストレス発散もできて結果が出やすくなりました。
── 出産後も体型を維持していましたが、秘訣はありますか?
舟山さん:個人的には姿勢が崩れると、どんどん太りやすくなると感じています。家事や育児をしているとどうしても前傾姿勢になることが多いのですが、そうすると腹筋がなくなっていってしまい、痩せるのが大変になってしまうんです。
産後はなかなか自分の時間を取るのが難しいと思いますが、気づいたときに鏡を見てキレイな姿勢を意識するだけでも変わりますよ。抱っこ紐を体の前につけたときでも肩を引いたり、立っているときに下っ腹を引き締めるたりするのもおすすめです。
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現在は正しいダイエットの知識を学んだ舟山さんですが、当時の無理なダイエットの影響もあり、結婚後は不妊治療の選択を余儀なくされたそう。生理が止まるなどの症状が表れたときに自分の体と向き合わなかったことを後悔しているそうです。しかし治療のかいあって現在は2児の母になり、忙しい毎日を送っています。
取材・文/酒井明子 写真提供/舟山久美子