出産後、出血が止まらず緊急手術に

團遥香
出産直後、産院にて

── 2024年に第一子をご出産されました。出産時に生死をさまよう大変なことがあり、そのときのことをなかなか周囲に伝えられなかったとか…。

 

團さん:そうなんです。周囲に伝えられなかったのは、出産は危険なものであるということを伝えることで妊婦さんにストレスを与えてしまうのではないかと考えたからです。いっぽうで、私の経験が、誰かの役に立つのならばという思いもあり、産後1年経ってから私のYouTubeチャンネルでお伝えするなど、少しずつこの経験について発信し始めました。

 

── どんな状況だったのでしょうか?

 

團さん:出産まではとても順調でした。妊娠中はつわりによる吐き気がひどく、のどが切れてしまったことがありましたが、それ以外は大きな問題もなく、子どもは無事に生まれました。

 

ただ、出産時に血液に羊水が混入してしまい、私の出血が止まらなくなってしまったんです。私は出産後に分娩台の上で極度の貧血状態になり、嘔吐してしまい…。ただ、つわりのときもよく吐いていたので、その延長のようなものなのかなと思っていたんです。すると意識が朦朧とするなか「血が4リットル出ている!」という医師たちの慌てる声が聞こえて。通常の出産時よりかなり多い血が出ていて、しかもそれが止まらない。これはまずい事態だ、と。

 

── それは大変です。すぐに手術に?

 

團さん:私がいたのは産院だったため、急きょ、近くの大きな病院に救急車で運ばれることになりました。移動中も輸血を行ってもらったのですが、最終的に8リットルの血液を失ったそうです。移動中に輸血がもう少し遅ければ命が危険だったと言われました。

 

移動中も救急車の中で何度も意識が飛びそうになり危なかったのですが、夫が必死に声をかけてくれて。病院に着くと母も来ていて、そのまま止血のために全身麻酔のカテーテル手術を行うことになりました。