予定日の1か月前に破水し、緊急帝王切開に

── 精神的に不安定な時期だったかと思いますが、妊娠中はお身体の具合などいかがでしたか?
畠山さん:おおむね順調でしたが、予定日の1~2か月くらい前に「赤ちゃんが少し下がってきているから、安静に」と病院で言われました。入院するほどではなかったのですが、自宅でどの程度安静にしていればいいのかよくわからなくて…。当時は「小さく産んで大きく育てるのがいい」と言われていて、妊娠中に体重が増えると病院で指摘される時代でした。私は太りたくなかったので、あまり食べないようにしていましたし、食べた後に吐くこともありました。実は1か月ほど早産だったのですが、今思うと、吐くと腹圧がかかるから、それも早産の一因になったかもしれません。
予定日より1か月くらい前に破水して、夫に病院へ連れて行ってもらいました。分娩台で子宮口が開くのを待っていたら、先生がいらして「赤ちゃんの心拍が止まっているじゃない!」と。緊急帝王切開になったのですが、全身麻酔だったので、気づいたらお腹がぺちゃんこになっていました。
── 初めて赤ちゃんに会ったときは、どんなお気持ちでしたか。
畠山さん:息子の亮夏は1722グラムの仮死状態で産まれました。低酸素状態だったところを蘇生されて、私が麻酔から覚めたときはNICUに入っていました。初めて会いに行ったときはなんだかピンとこなくて、「これが私の赤ちゃんですか」と言ったら、看護師さんに「これが、ではない」とたしなめられたのを覚えています。それくらい実感がなかったんです。
主治医の先生からは「内反足という足の変形があるから、矯正したほうがいい」という説明を受けました。そのため、生後1か月のときに転院して、足の矯正器具を作ってもらいました。亮夏が退院したのは、生後2か月が過ぎたころでした。