バイトのクセが抜けず「月末」になると…

── お笑い1本で暮らせるようになったのは、いつごろですか?

 

松陰寺さん:「M-1グランプリ」2019の決勝が終わった後でした。「M-1」をきっかけに仕事が舞い込んできて、うれしかったけど、本当なのだろうかという信じられない気持ちのほうが強かったです。バイト時代は月末になると、いつも翌月のシフトを提出していたので、バイトを辞めてからも、ふと「もう月末だ、シフト出さなきゃ」と思っちゃうんです。20年弱ずっとアルバイトしてきていたから、もう染みついてしまってて。月末になるとシフトを考えちゃうのは、芸人1本になっても数年は続きました。最近ようやくそれもなくなったけど、長年の習慣って怖いなと思いましたね(笑)。

 

 

先日、第二子が無事に生まれた松陰寺さん。「かわいいだけじゃない育児」を身をもって理解していながらも、「大変さだけじゃなく、楽しさにも目を向けたい」と話します。

 

PROFILE 松陰寺太勇さん

しょういんじ・たいゆう。1983年11月9日生まれ、山口県出身。お笑い芸人ぺこぱのネタ作り担当。ピン芸人として活動後、2008年にシュウペイとコンビ結成。「M-1グランプリ」2019で決勝に進出しブレイク。全肯定ツッコミで人気を博す。現在のレギュラー番組に『THE 突破ファイル』『ヒルナンデス!』など。

 

取材・文/小野寺悦子 写真提供/サンミュージックプロダクション