パパは子ども相手でも真剣に向き合ってくれる

── 具体的にどんなケアがあったのでしょうか?
尾形さん:わが家は寝る前に3人で今日あったことを話すのですが、そこで娘がお友達とうまくいかなかった話をしてきた場合、私だったらただ共感するだけで「そうだったんだ…」となってしまうのですが、パパは「パパとママだけは絶対に味方だから、ここに2人も味方がいるから気にするな」と、娘を信頼していることを伝えてくれるんです。勉強やスポーツで何か失敗しても、私の場合「なんでわからないの?」「もうちょっとがんばろうよ」と言いたくなってしまうところ、パパは「楽しくやれば大丈夫」「いちばんじゃなくてもいいよ」「いまできなくても、さくちゃんは集中すればできる子なんだから。やりきってくれるだけでパパはうれしいわ」などと、自然に気持ちが上を向く方向へ話をしてくれます。
そういう言葉をかけてもらうと、勉強やスポーツ、人間関係で苦手だなと思うことがあっても、嫌いにならないですよね。さらに、両親という味方がいるとわかれば最後には頼れる場所があると思ってくれるだろうし。
たぶんパパの場合、「いいこと言おう」と思ってやっているんじゃなくて、子ども相手でもひとりの人間相手という感じで向き合っているんだと思います。自分が学生時代サッカーに打ち込んできたときにかけられた言葉、両親や芸人の先輩から言われてモチベーションが上がった言葉をしっかり娘にも伝えて安心させてくれるから、すごく頼もしいです。おかげさまで新居を建てることができ、現在引っ越し作業の真っ最中。このまま家族みんなでお互いを尊重し合いながら、協力し合って過ごせたらいいなと思っています。
PROFILE 尾形あいさん
おがた・あい。1984年静岡県生まれ。アパレル会社勤務を経て、2017年にお笑いユニット「パンサー」の尾形貴弘さんと結婚。2020年、オンラインセレクトショップ「MINT」をオープンし、翌年実店舗も出店。7歳の長女・さくちゃんとの日々、ショップのこと、ご主人とのエピソードなどをブログに綴っている。
取材・文/富田夏子 写真提供/尾形あい