同窓会で噛み締めた悔しさと思い出したお笑いの夢

── そこからすぐにお笑いの道へ?
ですよ。さん:3年くらいはアルバイトをして、なんとなく過ごしていました。当時はちょうど同級生が大学を卒業して働き始めた時期で、近況報告会のような感じで飲み会によく呼ばれたんです。同級生のなかには自分の稼ぎでタワマンに住んでいたり、大きな不動産を扱う事業に関わっているなど成功している人がいて、そいつらに「お前も留学なんてせずにちゃんと働けばよかったのに」と言われるんですよ。それがとても悔しかった思いがありますね。
そのころに、テレビで極楽とんぼさんがコントをしているのをたまたま見て、それが衝撃的におもしろくて。そのおもしろさに励まされたのと同時に「そういえば自分はお笑い芸人をやりたかったんだ」ということを思い出したんです。お笑い芸人は定年もないですし、死ぬまでできるなと。
僕は熱量が高くなることが見つかると、考えるよりも先に動いてしまうタイプ。「本当にやりたいことが見つかった!」と思い、アルバイトして貯めたお金を元手に吉本興業のお笑い養成所・NSCに入りました。
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お笑い芸人という新しい夢を見つけたですよ。さん。ブレイク後に低迷した時期には辞めようと思ったこともあったそうですが、そのときに支えになったのが、サッカー留学時代にあった日系人との運命的な出会いだったそう。当時、ハイジャック事件にあってボロボロのですよ。さんに諦めないことの大切さを教えてくれたそうです。
PROFILE ですよ。さん
1976年、東京都生まれ。2006年に「エンタの神様」でブレイク。「あいとぅいまてーん」「チョココロネだったんだYO!」などラップ風の謝罪ネタが人気。2019年から謝罪代行サービスを行い、話題になっている。
取材・文/酒井明子 写真提供/ですよ。