アイドルを斬ると苦情の手紙の山が
── ネタにした人から怒られたりしたことはなかったのですか?
波田さん:斬った本人から怒られたことは1回もなかったんです。ただ、ファンのみなさんがすごく怒るので。当時はまだSNSがなかったので、事務所に手紙が届いたんですよ。特にアイドルの方を斬ると、苦情の手紙が山のように来ていましたね。
うちの事務所に手紙を入れるラックがあるんですが、「若手芸人」はひとくくりになっていたんです。それがある時期から、僕宛の手紙だけは別の箱になって。でも、それでも収まらないから、僕宛の手紙がダンボールに山のように入ってましたもんね。中を見ると「お前を許さない」「埋めてやる」「沈めてやる」みたいな…。
── 怖い…。
波田さん:ただ、ファンの方にしてみれば無理ないですよね。ご本人が怒ったことは一度もないんですけど、そんなことはファンの方には関係ないので。ただ、恐ろしいもので、ブレイクした2004年が終わり、年が明けるとその手紙もほとんど届かなくなりました。「もっと怒ってよ」っていう(笑)。好かれると嫌われるというのは表裏一体ですけど、興味を失われるのがいちばんつらかったです。いつの間にか僕宛の手紙も若手芸人の手紙入れに戻っていましたけどね。