診断後に変わった夫婦の関係性
── 自分やパートナーが発達障害なのではと悩んでる人はたくさんいると思います。もしアドバイスがあればお願いします。
足の裏さん：まずは自分が発達障害をもっているかもしれないという方に対してお伝えしたいのは、正直に「忘れた」「理解できない」「わからない」といった思いをパートナーに伝えてもらえるといいんじゃないかと思います。言いづらいかもしれないんですけど、はっきり伝えることがまず一歩だと思いますね。
あっくんの場合、それがずっと難しかったので。なので、どんなことで困っているのかをパートナーにはっきり言ってもらえると、病院を受診したほうがいいんじゃないかとか、薬を処方してもらったほうがいいんじゃないか、と一緒に対策を考えられるので、まずは素直に相談することが大切だと思います。
原因がわかれば、たとえば、スマホの待ち受け画面に忘れがちなことを書いておくとか、おうちに張り紙をするとか、「リマインくん」（LINEで指定したことをリマインドしてくれるサービス）を使うとか、いろいろ提案ができるので。自分のことを正直に話すのは難しいことかもしれないけど、まずははっきり言ってくれないと次に進めないのかなと思います。精神科に行きにくいという人もいると思いますが、行くことで自分自身にもパートナーにもわかることがあるかもしれません。
── 以前より大人の発達障害は身近にはなってきましたが、受診のハードルはまだ高いのかもしれません。
足の裏さん：そうですよね。ただ、その生きづらさの原因を知ることで、もしかしたらお薬がすごく合って悩みがすっきりする可能性もあるので、一度受診されるのがいいのかなと私は思います。
── あつろーさんの発達障害診断後で、おふたりの関係性はどう変わりましたか？
足の裏さん：診断前は夫に対して「こういうところを直してほしい」という思いがすごい強くて、よくぶつかってしまっていたんです。でも、診断を受けた後は「次からはそうならないようにどうやって工夫しようか」と一緒に考えられるようになりました。
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夫・あつろーさんが発達障害の診断を受けたことで、トラブルの原因がはっきりし、夫婦ともに心が軽くなったという足の裏さん。お互いの気持ちを伝え合う習慣がついたことで、夫婦の絆もより強くなったようです。
PROFILE 足の裏から人間になるには（足の裏）さん
あしのうら。素顔からメイクを完成させるまでのYouTube動画が人気となり「詐欺メイクの神」とも呼ばれる。夫・あつろーさんとの夫婦YouTubeチャンネル「あつの裏チャンネル」でも活躍中。
取材・文／市岡ひかり 写真提供／足の裏から人間になるには（あしのうら）
