「母の人生ごと伝えていきたい」細木数子の名を背負って

細木かおり
細木かおりさん

── 引退後、数子さんはどのように過ごしていましたか?

 

かおりさん:コロナ禍だったこともあり、あまり外出はせず、自宅でひ孫や愛犬と遊びながら、ゆっくり過ごすことが多かったです。母は60代からが仕事の全盛期で、常にスケジュール管理されて忙しく過ごしてきました。「最期は、人間らしく過ごしてあの世に行きたい」とよく話していたので、引退後に母の望む時間を過ごすことができたのではないかなと思っています。

 

また、83歳で亡くなるときも「自宅で家族に囲まれて旅立ちたい」という本人の希望を叶えることができたので、少しは親孝行ができたのかなと感じています。

 

── 現在は、どのような思いで占いを行っているのですか?

 

かおりさん:細木かおりという名前とともに、細木数子の名前も背負っている気持ちで占っています。六星占術で運気の流れを読み「母の生き方や考え方」を大切にしながら相談者の悩みに寄り添っていきたいです。ずっと先のことになると思いますが、私が次の世代に六星占術を継承するとき、母の人生ごと引き継ぐことができたら、母も喜んでくれるのではないでしょうか。

 

PROFILE 細木かおりさん

ほそき・かおり。占い師。1978年12月11日生まれ。一男二女の母であり、三人の孫を持つ。母・細木数子のマネージャー兼アシスタントを経て、六星占術の継承者に。六星占術と人生経験を活かし、経営相談から恋愛相談まで幅広く人生に寄り添うアドバイスを提供している。対面にて直接相談者の話を聞く個人鑑定に加え、延べ1500万人が利用する占いサイトを監修。人生の基本となる「衣食住」の充実を目指す事業の立ち上げや、「子どもたちが笑顔になる社会の実現」を目指す「スマイルプロジェクト」を始動するなど多方面で活動中。雑誌連載も抱え、著書に『母・細木数子から受け継いだ幸福論 あなたが幸せになれない理由』など多数。

取材・文/佐藤有香 写真提供/細木かおり